日常をワクワクさせる物語

 哲学もミステリも「小難しい」「理屈臭い」と敬遠されがちですが、本当は、日常から見出せる、身近で、ごくありふれた、「みんな」のためのものなのですよね。天才学者や名探偵だって、十分条件でこそあれ必要条件ではないはず。

 この物語を通して日常を見返すと、よく見る世界がもっとワクワクできるもののような気がしてきます。


 期待すべくは、主人公・理子にとっての「哲学」でしょうか。登場人物たちが読者までも巻き込みながら、日常を「哲学」していくような物語を楽しみにしています。

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