深夜のバー「Blue Rabbit」
今は常連客の男と、バーテンダーいずみさんの二人だけ。
いつものように絡んで来る男を、
いつものように、いずみさんがあしらっていると、
一人の男が迷い込んで来る。
その手には、だんびら……ファ!?
現代人二人と、
現代に迷い込んだ異世界人との、
ちぐはぐな会話劇。
お話しは、常連客の恩田さん視点と迷い込んだ男視点の交互に語られ、
視点の違いが、現代と異世界の価値観の違いを炙り出して面白い。
そして、いずみさんの用意するお酒の描写が、
これまた呑みたくなってしまいます。
今回(次回あれ!w)はビール回。
この作者さんのユニークなセンスが合えば、
好きになっていただける作品だと思います。
現代人二人のふわっふわ感、
恩田さんのダメ臭と、いずみさんの天然臭がとてもいい味を出していて、
迷い込んで来た男の方がまともに見える程でした!
おすすめします。
連載中作品ですが、一区切りとなる所まで完成している作品です。
あ、あと、いずみさんの出る(出てなかった……ガセ情報、いや、雰囲気が似てるバーテンダーの人が出てるんでね、勘違いしたってわたしは悪くないんです)、
この作者さんの別作品、「浦戸さんのおつまみ」もお勧め致します。
あ、個人的には、特に「改稿前」の方ね、グヘヘ……。
現代と異世界(ハイファンタジー)が何かの拍子につながってしまうという、不思議なバー。
異世界人と現代日本人が唐突に対面するが、どんな客であろうとも動じず、言葉が通じなくてももてなす女性バーテンダー。
バーに来る客は、何者であってもお客として接するものと聞きます。
彼女の姿勢には脱帽です!
異世界人が何を飲むのか、食べるのか、日本で売られている酒を飲んだらどんな反応をするのか、興味ありませんか?
同時に、お酒やつまみの味の描写が詳しくて本格的なので、読む側も飲んで食べている気分を味わえるのが楽しいです。
それにしても、異世界人が、缶の漢字が読めたら「ゴブリンかっ!?」と、びっくりしそうですね!(笑)
このクールな女性バーテンダーいずみさんが気になります。
異世界部分にわくわくしながら、酒を味わい、ほっこりできる、シリーズ化して中編や長編にならないか期待してしまう作品です!