童話モチーフのバトルもの。これはもう読むしかない

異能と聞いて期待するものはバトルシーンだろう。戦場に漂う緊迫感や、人物の高揚感が伝わってこそ世界観にのめり込むことができるのだから。
「グリムハンズ」は、そんな要望に応えうる一作になっていた。

ストーリーの流れもシンプルで読み続けやすい。
仲間とのやり取りにくすりとしたり、思わぬ過去にしんみりしたりするという王道らしさもあればピュアな恋愛要素もある。
作品一番の魅力である童話モチーフが、これほどまでに面白いものを生み出すとは思いもよらなかった。
登場人物がバトルシーンで異能名を口にする部分は、何度読み返しても胸が熱くなる。

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