じっくりと練り上げられた硬派ファンタジー

主人公はヒーローとして異能を使い、少年を救う。
しかし、主人公と敵に加えて、もう一つの思惑が、物語を引っ張ります。
この複雑に絡みあう登場人物たちが、この話を単純なアクションファンタジーに終わらせず、先の読めない展開を生んでいます。

三者がしのぎを削る、シリアスな展開は読み応え十分です。
物語の必然上、幼い少年たちもたっぷり登場しますので、そういう脆さや危なっかしい強さが好きな方も、楽しめるでしょう。

謎が少しづつ解き明かされる進行ですので、ネタバレせずにレビューするのが難しい作品ではあります。
きっちりと構築されたローファンタジーを読みたいという方に、オススメです!