第4話

気付くと君が笑っていた


私は君の笑顔が嬉しくて


その後の別れなど忘れてしまっていた


突然、君が言う


「あぁ、忘れたいのか」


指を鳴らすと あの景色が全て消えて


目の前で突如現れた 酷い惨状の真実に


怖くて目をつぶるしか無かった


君はまた嗤って


「忘れるな、真実を見るんだ」


と、私の頭を掴んで


徐々に冷たくなっていく『赤』を見せる


私は嗚咽おえつして


どうしようもなく埋められない悲しみに


ひしがれるしか無かった

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物語は予定調和の如く アーモンド @armond-tree

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