怪神かたるまいぞ。

幻想はしばしば遷ろう。
それもまぁ楽しい。
だがしかし多分この作品はそういう遷ろいを求めてはいない。

神々の世界からまろび出てきた少年とその少年を迎え入れた人々の物語。
そう語るのは容易い。
誰か、この混沌に皮を与えてやってはくれまいか。
そうして初めて神格は重さと熱を何者かに伝える熾火になる。