ノスタルジックな優しい幻想小説
- ★★★ Excellent!!!
祖母の記憶という誰もが胸に抱くノスタルジーが香り高いポエジーと共に大事に埋め込まれている作品。
祖母とは夢の中ですら最後まで会えない。
鼻緒の足指の痛みは酷くなり、恋しさやもどかしさも強くなる。
あったはずの優しさに触れる術はない。
それでもその人がいた事は確かに刻まれていた。
今はいない人を想うということ。
その人から貰った想いを沢山の思い出と共に忘れないということ。
大事なことを思い出させてくれる珠玉の短編。