第十話 不滅の愛
「
「ありがとうございます。バスタパータさま」
「
「いまのオレは、オークです。なまえは、それだけです」
「そうか。人間との
「おまかせください」
犬のような顔の
「
突如現れた
「
「う、うん。助かるよ」
「やったぜ。今度こそ終わらせるぞ」
三人は、踊っているかのように
見知った顔の
「え? 知り合い?」
「そうか。まずは、ごめん」
「いや、
「きにするな。みんなで、かえろう」
「
コチ村の中心部にある広場に現れると、歓声が起こった。
「俺たちは、たいしたこと、してないから」
「そうそう。本当だから」
祭りでもないのに、大きな笑い声で
「さすが、おれの娘だな」
「おれたちの、でしょ?」
モケスタとイハナンの前には、ロケアがいた。
「オレ、いわないといけないことが、ある」
「うん」
二人は川の側にいた。
「オレは、にんげんじゃない」
「うん。それで?」
「え?」
「ほかには? 言うことある?」
「とくに、ない」
「なら、広場に行こうよ」
「わかった」
ミウナとオークは、歩き始める。
「俺たち、もういきます」
「えーっと、ありがとうございました」
「オレも、つれていってくれないか?」
オークの言葉に、村の人々はすぐ反応した。
「それはないだろ。せっかく、
「そのとおり。寂しいと言える」
「あの二人のあいだに入るのは、
オークが悩んでいるうちに、
「なら、私といくのはどうだ?」
「いいのか?」
「そうすれば、いつでも帰れるし、な」
「オレ、やることがある。でも、だいじょうぶ」
「うん。大丈夫」
おさげのミウナは、瞳を
「ムラのみんなは、かぞく。オレ、すぐにかえってくる」
満面の笑みを浮かべた少女。その目から、涙がこぼれた。
私のオークさま 多田七究 @tada79
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます