神の気まぐれ
良く晴れた日の昼間、僕が鏡で人間の様子を見ていると、神様が両手いっぱいに花を摘んできて僕に差し出した。いつも通りに花の上で指をくるりと回し、鉱物へと変える。普段ならこれを神様と僕の部屋に飾るのだけれども、今日は何故かもう一度花を手に取った。
どうしたのだろうと思って見ていると、神様は歌を口ずさんで鏡の中にその花をばらまいた。
良く晴れた日の昼間、みんなで人形と一緒に広場で遊んでいると空からきらきらと光る物が降ってきた。なんだろうと思って軽く頭に当たったそれを拾い上げると、様々な花の形をした宝石だった。
人形がみな空を見上げて声を上げる。
「神様だ!」
私も空を見上げたけれども、どこにも神様はいなかった。
おぼれるかみさまからうまれた世界 藤和 @towa49666
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます