非常に軽い気持ちで公式レビューからお邪魔したのですが…
これはここにいらっしゃる方全員の課題図書だと思います!
カクヨムには面白すぎて自分でもびっくりする位、一気に読んでしまう作品もあるのですが
じっくり読みたい作品や、コメントしたくなる作品もたくさんあります。
この作品は、一章ごとにコメントを入れたくなってしまう、そして切り取りたい言葉が山のようにある、そんなタイプの作品でした。
そして、この作品は、エールでもあります。ここにいらっしゃる皆様は、ほとんどが創作者です。
創作、孤独で辛くて寂しいことが多いと思います。読まれない、一生懸命書いたのに、一生懸命作ったのに、誰も読んでくれない。そんな気持ちは、誰もが抱えているはずです。
読まれなければ価値がない?
私はもう書かないほうが良い?
そんな気持ちになることも何度もあるはずです。
そんな気持ちに対して、後ろからそっと背中を押してくれるような、そんな作品です。
ちょっとだけネタバレになってしまうけど、私もこんな先生になりたかったんです。本当は。なれなかったけど。
これ、今、読んで欲しい。今すぐに。
親も教師もろくに自分を見てくれない。行き場のない思いで授業をサボった男子高校生に声をかけたのは海老名先生だった。
怒鳴るのではなく、理を説く。「誰しも苦手な人間はいるから」なんて言って、一方的に説教したりしない。
他の先生とは少し違う。そんな先生が教えてくれたのが、1枚の紙から作れる「折り本」だった。
折り本づくりを通して、少しずつ人との関わり方を学んでいく生徒。初めて感想をもらう嬉しさも知った。
もっといい本を書きたい。だったらこれまでサボっていたけど勉強もしなきゃいけない。
少しずつ、丁寧に生徒に寄り添い共に歩む先生は語る。
「すごい作家でなくても、たとえ些細な作品であっても、それは大切なものなのです」
これはきっと、あらゆる創作者に贈られたエールなのだ。これを読んでいる、あなたにも。
(時に熱く、時に寄り添い道を示す。師弟の関係性を楽しめる作品4選/文=夜見ベルノ)