蝶
蝶よ、蝶よ。
その羽の色、忘れたか。
生きる為に忘れたか。
ある蝶を見る。
その羽は木の葉に似た色をしている。
それは蝶の進化の証。
生存競争から生き残るための進化。
だが思うのだ。
元々は、その蝶の羽はどんな色をしていたのかと。
もしかしたら、眩いばかりに美しい羽ではなかったのかと。
蝶は生きる為に、己の羽の色を忘れた。
それを進化というのなら、それは――
蝶よ、蝶よ。
その羽の色、忘れたか。
生きる為に忘れたか。
その羽の色を無くした蝶はきっと――羽亡き蝶。
狭間のセカイの終わりに 白河律 @7901
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