物語の持つ二面性を見事に描き分けた傑作です。物語の冒頭に描かれる風景と、エンディングに描かれるそれは全く異なっているのに、驚くほど見事な一致によってストーリーが完成しているのは、さすがの一言。何を言っているんだ、こいつは? と思うならば、是非読んでいただきたい。きっと、僕が何を言いたかったのか、読み終えたあときっとわかるはず。小さな生命が紡ぐ物語を是非、体感してみて下さい。
前編から与えられる設定イメージと後編を読んだ時の種明かし、文章的にも引き込まれる素晴らしいものでした。その文章によって物語の臨場感や切なさ、テーマ性がガンガン響いてきて涙があふれてきました。
毎回心に響く物語で、楽しませております。 自分は個人的に作者様に思い入れがあるから誉めてしまうのかと、少々気にかかってましたが、他の人に読んでもらっても、好評価でしたので、確かにオススメできる作品ですね。 前後編の良さが、効果的に作用して、後編からの物語が深みをまして、とても読んでいて感情が揺さぶられました。 今回は、家族みんなで読みたい素敵な物語になっていて、是非とも子供と一緒に読みたいと思いました。
短編において、話数分けが必要かどうか、1エピソードにまとめてくれないものだろうか、と思わせる作品もある中で。 前編と後編が、互いを補完し合うこの構成は、見事という他ない。 その仕掛けは、実際に読んで体感して欲しいもので突っ込んだレビューは避けなくてはなるまい。 1度、レビューとタイトルを書いたが、ネタバレになりそうで消しているのだ。 この美しい静かな夜に、どれだけ言葉を尽くしても、それは無粋というものだろう。
後編を読んだ時に何がつながった感覚が本当に不思議で、とても面白い展開でした。前編だけでも後編だけでも読むことができる内容ですが、両方読むとA面とB面な感覚が味わえると思います!
読み進めていくうちに、『んん?』となりましたが、まさかこのようなお話になるとは…。登場キャラクター達に、ぐっと来ました!(涙
前編の始まりから「オチ」を見せるけど、名前や台詞回しから「時代物かな?」と思わせられたりして面白かったです。読み解いてく間に話も入っていきましたね〜。
著者が以前発表した作品、『モノクローム・サイダー』では、男女それぞれの視点が交互に行き来するザッピングシステムにより物語が紡がれた。今回の作品では、「命を救った者と救われた者」双方の視点で順に語られ、一つの物語にシンクロするようになっている。切り離されたように見える物語が1つに合わさった瞬間に訪れる納得感と、心温まる読後感を得られる作品である。
最初は登場人物の女の子の名前からファンタジー物なのかなぁ、と勝手に思い込んでいたのですが後編を読んで納得しました。前編・後編を読んで又前編を読み直したくなりました。作者さんは布石の敷き方が相変わらず上手いので次回も楽しみにしています。(^-^ゞ
感動しました。ありがとうございました。