消ゆるべきものは
薄氷の上を歩くように
生きた
思い返せば
遠い遠い記憶
その微かな
足跡を見て
思うのは
消ゆるべきものが
消えなかった
後悔だけ
何を信じようとした
溺れそうになっても
もがいて
生まれてきたのなら
未来だってあると
踏みとどまれば
いつか
普通になれると
信じた
信じたかった
愚かしさ
そんな自分を
厭い、悔いる日々
なんで
もっと早く
気づけなかったの
普通になんて
なれると思ったの
なんで
普通を信じたの
僕は一番嫌いだったでしょう
人の苦しみも理解しないで
生きることを強いる世界が
生きていれば救われるの
何度
立ち上がって
踏みとどまっても
広がっているのは
裏切りと見え透いた結末だけでしょう
結局は僕も
毒されていたんだ
嫌いだったのに
僕は普通じゃない
彼らのなかで
生きられるはずもない
なんで
早く終わりにしないの
どんなきれいごとを言われても
消えるべき僕なのに
消えるしかないのに
もう涙すら分かんないよ
僕の言葉 いなほ @inaho_shoronpo
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