概要
昼間はぎこちない二人。だけど、ストレスと酒と料理があれば事情が変わる
「5秒以上こちらを見ないでください。不快です」
愛想なし。礼儀なし。可愛げなし。「それでも許されるのは20代までだよねぇ」と後ろ指さされる激務メーカー会社の主任・鈴鹿さん。
彼女には一週間のストレスを吹き飛ばす〝人には言えない趣味〟がある。
「半額もも肉ちゃん、君も疲れた顔してるね…私の部屋、くる?」
それは最寄駅の居酒屋で一杯ひっかけてから、スーパーの安売り食材を買い込んで、酒を飲みながら料理しまくること。
そう、鈴鹿さんは筋金入りのキッチンドランカーなのだ。
「私はさ、おいしい唐揚げを作りたいの。だからとにかく揉んで。吉高くん。慣れてるでしょ?」
「何の根拠もなく自信満々に言わないでくれます!?」
近所迷惑な趣味を持つハリネズミ系アラサーOLと、次の日には綺麗さっぱり記憶