すべての人が、きっと自分を見つめ直す。素晴らしい作品です。実に奥深いテーマ。尊敬と、職業と。短編でありながら、壮大なドラマを感じる本作に、涙と感動とをいただきました。誰しも体験したことのある異空間。鮮烈な印象を受けるのは、現実感の無いお写真と菊の花。そんな舞台に描かれる、成長のドラマ。人は、一生のうちにどこまで歩みを進めることが出来るのか。思わず思いを致すものです。……かつて日本は、こういった職場環境だったからこそ成長できたのでしょうかね。
生花祭壇のプロを目指す若者の物語。真のプロとはどういうことなのか、それを見つけるために自身を叱咤激励する姿、行動がとても丁寧に描かれております。素人からすると、祭壇の花にはまず目をやった記憶がありません。それでもやはりヒトの手によるもよであれば、そこには経験がものをいう世界があるのでしょう。先輩からダメ出しをされても、今度こそはと奮闘する主人公にエールを送りたくなります。
プロフェッショナル。専門職。職人。達人。色々と『極める』ジャンルはあるけれども、その根底となる意気込みを昂らせてくれる上手な文章表現に惹かれます。――あと一歩だけ、前に進もうそんな歌が流れてきそうです☆
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