深い悲しみで泣いたあとは、明るい未来が待っている。そんな希望を抱かせる、笑顔の出る話です。くさなぎさん、うまいね。
主人公は社会人になって、家族同然であったペットを亡くす。その悲しみは職場の人にはわからない。私が感じたのは、ペットだって、家族なのだ。ということ。社会人であっても家族が亡くなれば特別な休みが貰えるなどありますが、ペットはそんなことありません。そのため、職場の人なども同情なんてされなければ、心配もされない。そんなの悲しいですよね。
どうしても避けられなかった喪失と再生への物語。愛おしい存在への想いは、断ち切られることなく続いていく。さあこれから始まるよ、大切な「物語の時間」が。
ペットロスになった主人公が、過去の思い出を振り返りながら徐々に気持ちを強くして共に心の中で生きようとする涙の短編。失う寸前の情景は、もはや実際に体験でもしているかのような苦しさが出ています。こういう表現が上手いなといつも感じます☆
もっと見る