これからの『君』が描く未来

　古き良き昭和の傑作トレンディドラマを 連想させる素晴らしい母子愛情劇！　 一分の隙もない。これほどの盛り上がりを コンパクトにまとめた中に示すのはなまくらな手腕では不可能だ。
　それからとにかくラーメンが美味そうでたまらない。昨日食べたばかりだというのに。

確実に飯テロである。
私はうっかり、夕飯前に読んでしまった。

お陰で今日の夕飯はラーメンで決まりである。

しかし。
飯テロだけではない。
本当の素晴らしさは、ラーメンの緻密な美味しそうな描写だけではない。
いや、ラーメンの描写も素晴らしいが。

時期は違くとも、誰もが悩む問題。

そして、比較的多くの人間が、無意識に思っているであろう事。

母親は、それを見抜いて……

これから人生の壁に当たるであろう人、
今まさに壁にぶち当たってもがいている人、
これで良かったんだろうかと、過去を振り返る人。

みんなに読んで欲しい作品です。



さて。
ラーメン食べに行ってきます。

この作品を読んで思った事。


ここのラーメンが滅茶苦茶食べたい。


いや、そんなことはどうでも良い。

進路は必ず通る道、自分はやれたのにやらなかった敗者だが、この主人公は違う。

母親の｢『光』、意味がある｣の一言。

主人公の自らの意思で決めた希望の道。

それら全てが輝いて見え、まるで自分も過去へ戻ったかのようだった。


暖かくも、将来への意味を見失った人達へ。

この作品を読んで、どうぞ自分なりの『光』を導き出して下さい。



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