スポーツ物だけではなく、バトルアクション、サスペンス、ホラー……たいていのジャンルの人気作には、主人公(♂)とヒロインの恋愛関係のサブストーリーがあるものです
主人公がメインストーリーの戦いに勝つと同時に、破局を迎えかけたヒロインの心も大逆転で手に入れる……そこにカタルシスがあるわけです
でも、そのヒロインが複数だったら?
主人公は怪我で引退を余儀なくされた天才と呼ばれたサッカー選手
一方ヒロインたちは、財政難で主力が離脱した女子プロサッカーチームの選手達――ユースからなかば無理やりトップチームに引き上げてなんとかチームの体をなしている、そんなチーム、コーチ陣も女声……それを年若い男性監督が率いて勝ち進んでいったら……
惚れないわけないやん!
少女たちは成長し、強くなる
これは、どん底から這い上がる少女たちの成長譚であると同時に、誰が監督のハートを射止めるかのラブコメでもあるのです
天才的サッカー・プレイヤー月見健吾は試合中の怪我により、表舞台から姿を消してしまう。そんな彼を拾ったのは女子サッカー・チーム「イシュタルFC」。月見を監督として迎え入れたのだ。
だが、そのイシュタルFC。貧乏なうえに、選手も未熟な女子ばかり。だが健吾は彼女たちのなかに光るものを見つけ……。
実は改稿前のものも一度読んでいるのですが、改稿版も頭から読みました。読みだしたら、もう止まらないです。改稿前よりも、無駄なシーンが減って、キャラクターの個性が強化され、はるかにパワーアップしています。
女子サッカーなので、ヒロインは十一人。交代要員もいれると、もっといます。
が、彼女ら、ひとりひとりに強い個性があり、ドラマが用意され、ごっちゃになるということがまったくありません。
まったくダメダメなチームなのに、ヒロインたちの才能と努力が、まるでジグソーパズルのピースがはまる様に、ひとつの絵として形を成し、徐々に徐々に強くなっていくさまが圧巻です。
個性が強く、最初はぶつかり合う彼女たち。
が、それらをまとめ、それぞれの良いところを生かし、欠点を補い、個性を組み合わせて最強のチームへ成長させていく監督の苦労。
やがて始まる緊迫の試合。息もつけないプレーの数々。爽快にシュートか決まったときの興奮ときたら、もう!
サッカー分からない人が読んでも、この興奮は伝わると思います。
まるでスタジアムの歓声が聞こえてくるような熱い作品。
いまも、彼女たちの声がぼくの耳には残っています。
「イシュタルー!」
「「「オールゴーファイっ!」」」
初レビューです。
カクヨム公式さんのおすすめレビューをみて、深夜1時半からなんとなく読み始めてみたら、ひたすら読み進めてしまい気づくと朝の7時だった…。時間を忘れてこの作品に没頭していました。
この作品に出てくる主人公や選手たちは、とにかく皆サッカーに全力で、挫折や苦難を味わいながらも、成長していくその姿に心動かされずにはいられません。
サッカーの試合の描写もリアルでとにかく熱くなれるし、選手ひとりひとりの想いと熱気が伝わってくるようでした。
イシュタルFCの皆と、主人公の行く末を、最後まで見届けたいと思います。
頑張れ月みん!頑張れ真穂!!
ヨーロッパの強豪クラブでエースストライカーとして活躍しながら、膝の故障によって夢を絶たれた元天才サッカー選手が、弱小チームの監督としてフィールドに戻り、新たな夢を築いていく光景に胸が高鳴りました。
主人公・月見健吾が新監督として就任したイシュタルFCは、コーチ不足、スタッフ不足、おまけに選手は全員二十歳以下の若手(美少女)だけという問題だらけの女子サッカークラブで、年頃の女の子の扱いに頭を悩ませる監督の苦悩がおかしい。
一方的なチーム改革でチームメイト全員から信頼を失ってしまう健吾ですが、栄光の絶頂からの転落を味わった彼だからこそ、些細な言葉にも重みがあって、心に刺さる。
ときに優しく、ときに厳しく、選手ひとりひとりの悩みや苦しみと向き合っていく健吾の指導に、選手たちの意識も徐々に変化していき、ついには才能の蕾を開花させてフィールドを縦横無尽に駆ける少女たちの可憐な勇姿に魅せられました。
倒れても何度でも立ち上がりボールを追い続ける美少女選手たちに諦めない勇気をもらいました。
(正月事始め4選/文=愛咲優詩)
怪我によりトッププレイヤーの座から転落してしまった主人公に、ある時監督業をやらないかと誘いが来る。
しかしそれは男子ではなく二部の女子サッカーチームで――
能力モノでもなく、地道に少女たちが一部優勝を目指す物語ですが、各々にサッカープレイヤーとしての特性と特徴、そして個性が多方面に散りばめられており、生き生きとした物語を紬だしています。
サッカー好きなので読んでいて場面がまざまざと浮かび上がり、感情移入してしまい、勝利した時はこちらも嬉しくなる、そんな物語を紬だされています。
文章もかなり分かりやすいので、気軽にすらすらと読めてしまいます。一日の読む量を抑えないと一気に読んでしまう面白さを紬だしています!
この小説には魅力的なキャラがたくさんいます。なので皆さんのお気に入りもいるでしょう。私のお気に入りは、このレビューでも見え隠れしている、あのドリブラーです(※故に、「誤字」ですが、「誤記」ではありません)
サッカーが好きな方は是非ともお手に取ってほしい作品です。
かなりのおススメです