林檎が伝えてくれるもの

何かの小道具を恋愛ものに添えるというのは良くある手法ですが、ここで扱われている林檎は単なる作品の彩りではなく、1つの出来事が普遍的に広がっていくためのきっかけとして描かれているのかなと感じました。

1つの男女の関係はささやかなもの。しかし林檎を通じて結びつけられる世界は果てしないのだと教えてもらえたような。ローマ、ブリテン、アメリカという政治的な動き一緒に、より具体的な人間の心も広まって行くのだなという、そんなお話でした。

それはさておき、この作中で描かれる林檎はものすごく美味しそうでなんとかして食べたくなります。なんでこんなに美味そうなんだと不思議に思うくらいだ。

その他のおすすめレビュー

梧桐 彰さんの他のおすすめレビュー607