とてもいい短編小説です。するりと読めます。するりと溢れ落ちてしまわないように、記憶しておきたい。そんな気分にさせられます。
何もかも失い、世界から締め出されたと思った男はきっと、このままオペラ座の怪人のように映画館に潜む怪人と噂されるような余生を送るはずだった。その生き方に自ら終止符を打てるのか、それとも。
「五体満足」という言葉がある。これは、「からだのどの部分にも欠け損じている部分がないこと」を意味する。 「五体」とは、主に頭・両手・両足もしくは頭・首・胸・手・足を指す。これを額面通りに受け取っ…続きを読む
本当に題材をいろんなところから引っ張ってくるなあ。一次大戦、音楽とくるとラベルの左手のための協奏曲とかを思い出しますが、そうした中へ巧みに恋愛要素的な部分を差し込んできたのも好感です。キャラクタ…続きを読む
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