3.キャラ設定~愛されること~

 愛すること わからなくて 守りたいって何だろうって

 愛されるキャラをつくること。これが一番難しいと思います。だって誰かに呼んでもらわない限り、キャラクターの評価をするのは書き手一人しかいませんから。


 

 『けもフレ』では、アライグマというキャラクターが登場します。かばんを「帽子泥棒」と呼び、フェネックを連れてかばんとサーバルの旅路を追いかける、そんなキャラです。余談ですが、二人を追いかけているということは、あのハードな道を超えて来たということで、相当ガッツのあるキャラクターです。

 主人公を少なくとも好意的に見ていない、というキャラは比較的好かれない印象があります。しかし、アライグマとフェネックの旅先でのやりとり、ちょっと間の抜けた印象から、「もう、コイツ!」と小突かれるような愛されキャラに昇華しました。もしかしたらメインキャラを抜けばダントツの人気なのではなかろうか。

 

ここからは本当に私の独りよがりな話になると思います。 嫌われキャラって本当嫌いなんですよ。ヘイトを集めるために作ったとしか考えられないキャラ。キャラじゃなく、そんな役割担うキャラを考える人が。いじめみたいじゃないですか。

 

 『まどマギ』においては、キュウべぇというキャラが全ての元凶でした。少女に「願いが叶う」というプレゼントをちらつかせ、魔法少女にする。魔法少女は魔女という怪物になってしまうことを知っている上で。

 魔法少女は、戦死するか、自分も魔女になってしまうかの道しかありません。キュウべえは少女を魔女にすることでエネルギーを手に入れ、崩壊しつつある世界の延命をしているのです。


 キュウべぇの悪行は憎まれてしかるものです。私はリアルタイムで視聴した訳ではないのですが、当時のファンアートにはファンのキュウべぇに対する感情がまざまざと現れていますし、実際キュウべぇの本性が明かされてからは、魔法少女たちから憎悪されることになりました。

 しかし、彼によれば、人間が高度な文明を気づいたのは、人類が有史以来からキュウべぇの介入を受け、魔法少女が生み出されていった結果だといいます。そして、彼が少女たちを間引くのも、やがて人間がキュウべぇのように宇宙の管理者になったとき、宇宙の状態をなるべく良いものにしておくためだとも言います。彼はそれを、人間と家畜の関係に例えます。人間が殺して食べるために家畜を飼い、家畜は殺されるのを代償に種の繁栄を手に入れる。

 キュウべぇを悪と断じるのは容易い。しかし、これもある種の正しさです。味方によれば、我々人類では良心の呵責に耐えかねてできないことを、感情を持たない彼らが引き受けてくれていると考えることもできます。


 主人公には「欠点」を持たせろ、とはよく聞きます。私はそれに加えて、悪役には「愛されポイント」か「正しさ」で守ってやる必要があるのかと思うのです。


とりあえず、以上でございます。後はおいおい加筆するかと思います。


 

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『けものフレンズ』『魔法少女まどか☆マギカ』に学ぶ創作論 @reitaro

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