過酷で無慈悲な異世界グルメ

『口にするたび異世界転移』というタイトルから「おっ、新しい異世界グルメものかな」という興趣を引かれますが、作品を開いてみると 「残酷描写有り」「暴力描写有り」のレイティングに加え、タグ欄には「シリアス」「ゾンビ」「虫の息ヒロイン」「死の運命に抗う者」など何やら不穏なワードが……(最新話現在)。

「『食べ物』を口にするたび違う世界に転移してしまう」という主人公の体質は、彼がその世界でどれだけやり残したことがあったとしても何かを食べた瞬間にその世界から離脱させられてしまうということであり、いわば強制シャットダウンです。実際、主人公は物語開始時点ですでに122の異世界を経験済みらしく、語り口にもどこか諦念や悲哀が漂っています。

何の『食べ物』が、どのタイミングで転移のトリガーとなるのか分からない状況で、主人公は運命に抗っていけるのか――。

ライトな文章かつ毎話の字数もコンパクトで読みやすく、今後も続きが気になる作品です。

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