主人公がチートですが、元おじいちゃんのため穏やかで行動が非常にブレないので、広い世界観になっても安定感があって非常に読みやすいです。
主人公がどんどん知人や聖獣(テイマーみたい)等を増やし、世界感が広がってゆくのに、それぞれ個性的で、それぞれつながっていくのが非常に面白いです。これほど長編なのに全体に破綻する事なく重過ぎず軽過ぎず、楽しく癒しも混ぜつつ、読みやすくて本当に良くまとまっている事に驚き感動しました。
これほどの長編を一気に読みつつ、主人公の恋愛が全く進んでない事に苦笑しつつ…(笑)「主人公をみていると可愛いペット(?)を飼うと結婚出来ない説が事実な気にさせられる…可愛い過ぎる(苦笑)」
これからも更新を楽しみに読みたいと思います。出会えた事に感謝と作者様に感謝を…
丁寧で生活のひとつひとつがしっかりと描かれた、その場に人々が息づく超大作長編ファンタジーその2。
相も変わらず、地続きの如く抜けのない世界が広がっており、このお話を読むだけでその世界を見守っているかのような。
まるで歩いてまわっているかのような、そんな速度で世界に入り込むことが出来る幅広さがあります。
映画のようなジェットコースターでも、各名所だけを見て回るアトラクションでもない。
設営された箱庭、いえ実際にその場に訪れて散歩するかのような感覚。
どこを取っても、どんな人も、そこで生き生活をしている。それらを等身大に見て回るようなイメージ。
とはいえ、あくまで話の中心はシウくんという主人公で。転生してきた彼と、その周辺という形ではあります。
人はゆっくりと様々な体験をしながら、少しずつ成長していく。
シウくんの働きはそれらをちょっと手助けして、あるいは気付かせて。まわりが善い方向へと向かっていく。
お爺さんだったシウくんは少し頑固な部分もありますが、それもこの「その2」では少しずつ柔らかくなって、自分が変えた周囲に良い影響を受けて巡って行く様が見ていて心温かくなってしまいます。
長く見守り続けたからこそ、共に歩んだからこそ感慨深いもの。
この世界特有の「もふもふ」と。
シウくんのチート(モノづくり。やっちゃう感)
周囲の人々と、シウくん自身の相互作用と。
見どころはたっぷり。
読む読む話数もたっぷり。
「その1」から更に増えた仲間たち。
シウくんの過去に繋がる広がり。
学校や王族、貴族。
今作もボリューミーで味わい深いお話がたっぷりです。
他作品のように急激な消費をして大満足する、という話ではありませんがじっくり腰を据えてお付き合い出来る異世界がここに”在る”んです。
はじめはお気楽に。気付けばどっぷりとハマってみませんか?
おすすめな異世界体験です!!
世界観はファンタジーですが、出て来る人々や、転生組(現代人)のキャラクター性が中々にリアルでとても引き込まれます。
転生作品で良くある、老衰や中年で死んで赤子転生したにしては、主人公の性格が若若過ぎたり人生経験や対人スキルが未熟で「前世」を強みにしてる割には中身が霞んでる作品が多い中、シウは「お爺ちゃん」な部分がブレないので好感度高いです。
脱引きこもりや恋愛も今世では頑張る詐欺(笑)しつつ、ちょっとずつミリ単位で確実に前に進んでいるのを要所要所で感じられてほっこりします。
良い意味で主人公に感情移入し難い作風なのと(シウの人間性や年齢等が、自分と異なるタイプだから)、エム先生が創造しルールが決められた一つの世界で生きるシウと言う人間の人生を神視点で楽しませて貰っている感覚になれます。
ファンタジー作品にありがちな常に騒動!チート!ハーレム!主人公にだけ都合の良過ぎるストーリー展開!に辟易してたので、この良作品に出会えて本当に良かったです。
小さな騒動や小さな幸せ、多くの出会いや時間の流れ、前世での経験、今世での経験、そんな物が積み重なって人は成長していくと言うのが良くわかるし、そう言った経験をシウがちゃんと無駄にしない成長を感じられるます。
男性が主人公だと殆ど全ての作品がハーレム状態になる事が多く、途中までは楽しかったのに一気につまらなくなって冷めてしまい読むのを辞めてしまう小説が増えていて、読める作品が一次創作、商業誌共に少なくなっています。
これは当方が女であるが故にハーレム要員になる女性達の性格や安易に設定されている(〜な過去があって助けられて惚れてしまう…等のホの字設定全般)
があり得ないだろうと心底思うからです。同様に逆ハーレムも無理だなと思います。
そんな中、カクヨム登録時にたまたま目に付いて読んだ所、大当たりでした!
のんびりとしたファンタジーでとても和やかに進むので、何がどうなった???と言った困惑もなくサクサク読むのが勿体ないくらいに読み進めてしまいます…!
ハーレムやチーレムに食傷気味な方はぜひ読んでみてくださいませ〜!