異世界転生あるあるの要素がたくさん詰まっているのに、そのバランスが良いです。
チート、ギルド、料理に生産、魔法の学校、かわいいモフモフ達。
貴族との軋轢があったり、冒険者として討伐や収集を行ったり、異世界ファンタジーのベタな内容を個性的に書かれています。
なによりスローライフ!
スローライフを謳って全然スローじゃない……とがっかりする作品もありますが、この作品はちゃんとスローを感じるのに冒険もしっかりしてます。
なかなかの長編なので中だるみも感じましたが第一部から一気に読んでしまって、
お気に入りのエピソード部分を読み返し、そしたらまた最初から読み返したくなり…とループにはまっていますw
更新も待ち遠しくてたまりません!
主人公の料理関係(ほぼプロ並みの和洋中デザートまで何でも出来る)や何でも作れちゃう物作りに関してはご都合が良すぎる感じがするけど、各キャラクターの性格や世界観、ちゃんと伏線などもしっかりしていて途中で萎えずに一気に読めるいい作品です。
ただ1つ気になるのは、主人公に対しちょっと押し付け的な善意をしてたとある貴族の女性がやらかした1回目の後・2回目の後共に心配をし、あの時助けてれば・・・と悔やんだりするのに結局放置し、3回目の出会いはボロボロになっている状態で出会ってやっと助けた偽善者臭い主人公の対応。
主人公にはかなり仲のいい高位な貴族や王族などがいるのでそこに頼めば救いの手をもっと早く出せたのにそれをせず、ボロボロになるまで口だけ心配しただけで放置した主人公の残念さが引っかかる。
とてもいい作品で何度も読み直したくなる作品だけど、人によってはこの部分は嫌いそうな人は多いかも?ただ、この部分さえ読み飛ばしをすれば動物達も可愛いしそれ以外の部分も良く出来ており、何度も読み直したくなるかなり出来のいい作品です。
前作がある続き物の作品。
前世では孤独死した主人公は今世では順調過ぎるくらいに友達や知り合いを増やせていますが読者はその喜びと共に増えた登場人物を覚えておかないといけません。
たまに会話の流れでチラッと名前が出て『誰だっけ?』ってなると読み返しをしてしまうこともよくあるし、名前の響きが似ていて別の人物と勘違いしたことがあるので登場人物のメモをとっておいたほうがいいです。
正確には数えていませんが登場人物は前作を含めれば100人は軽く越えているはずです。
読み始めようと思っている人は腰を据えてシウとその周りにいる人達の物語に挑んでください。面白さは保証します。