智也のサドル

作者 万里

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★★★ Excellent!!!

この作品を読んでいると、小さい時の自分が思い出せます。

昔の自分もこんな風に毎日遊んでいたなぁって。今でこそ時間が取れず、友人達と会う機会もあまり無いので少し寂しさも感じます。

幼かったからこその考えや行動というものをさらに深く知ることが出来ました。

また鬼ごっこなどをして童心に戻ってみるのも悪くないですね。そう思いました。

★★ Very Good!!

小学生の日常が主題となっている小説は、個人的には珍しく新鮮でした。

冷静な口調でつづられる青春真っ盛りな日々。
淡く、ゆったりとした平和な世界が描かれていて、とても懐かしい気分になる。

あのニワトリってチャボって言うんですね、勉強になりました(笑)

★★★ Excellent!!!

 物語の冒頭から、執拗なほどに、細かい描写が続いている。これを、つまらない……ととるのか、なにかの伏線……ととるのか。
 わたしは、後者であれば良いのに……との思いで読み始めた。

 物語は、小さな島での、小学生たちが遊ぶ様子が語られている。今日の参加者は、12人。自転車と島の全部を使った、壮大な鬼ごっこが行われた。
 主人公が、自転車を持ち出すところから描かれ、島の様子や、必死に自転車を漕ぐ様、追いつ追われつする緊迫感まで、本当に事細かい。
 途中で合流する、幼なじみの女の子が登場してからは、ほのかな恋ごころさえ、作中に漂わせているようにも思えた。

 ラストシーン。島を一望できる高台での、ふたりのやり取り。鬼ごっこも終わりの時を迎えようとしていた。
 明日は、缶蹴りをするんだと……。そして、幼なじみの女の子が、別れ際に主人公の肩を叩く。
 ここまでの描写とは反対で、なんとも爽やかであっさりしていて、後味の良い終わり方だと思った。
 延々と読んできた甲斐があった……。

★★ Very Good!!

 爽やかな風景、離島の中を少年たちが自転車を使って鬼ごっこをしている。人は誰しも、ここまで大規模なものじゃないにしろ、鬼ごっこをやったことがあるはずだ。
 何にも縛られず、何の不安もなく、自由気ままに暮らしていたあの時期がふと懐かしくなる。
 「〜た。」「〜だ。」の重複が散見されるが、爽やかな情景描写や臨場感を感じさせる表現は素晴らしかった。
 執筆お疲れ様でした。

★★★ Excellent!!!

都会はないけど自然はある。
恋愛はないけど同級生の女の子はいる。
そして遊びはテレビゲームではなく、街全体を使っての鬼ごっこだ。

読み手をドキドキさせるのは、鬼に追われているからなのか、それとも一緒に逃げている同級生がいるからか。

暗くなるまで遊んで、帰ったら夕御飯が待っているようなノスタルジックな世界が懐かしく思えます。

★★★ Excellent!!!

最初、自転車で鬼ごっこってきつくない? って思ったんです。

でも自転車だからこそ、島の風景が爽やかに流れていって――。あぁ、心地好かったな、と読み終わって感じました。

何でもない1日の中に煌めく、鮮やかな風景。
私たちは、いつの間にか忘れてしまっていたのかもしれません。

なんだか、旅に出たくなりました(何故)。

★★★ Excellent!!!

繊細で緻密な描写は、読み手を「智也のサドル」の世界へと誘います。離島で繰り広げられる自転車での鬼ごっこは、まるで島にいるみたいな臨場感がありました。
これは文章の力であり、技であると思います。
実に爽やかで、文字をすり抜けながら流れるような物語は、読み終わっても、頭から離れません。

ラストも見事で、プロの仕業かと疑いたくなるほどでした。
思わず、おいおいと、口から出たとか、出なかったとか。

若いころ、よく離島を訪れた時期があり、この作品に接して、船着き場のさりげない情景が目に浮んできました。
いや、いい作品でした。