彼女は今朝、ＵＦＯに轢かれました。

読む物を（いい意味で）困惑させる逸品。なんというか、「お葬式でなにも面白いことないのに笑いたくなる」人がいるときいた事がありますが、こんな感じなのでしょうか。

ネタバレを含みます。ご注意下さい。

こんなに意味不明な小説はあるでしょうか。とりあえず、ピンポン玉、と一言。あちらこちらに罠が仕掛けられています。笑うな危険。笑い出したら止まらない。逃げども逃げども遭遇します。頑張って読了しました。電車の中で笑わなくて良かった。

まずタイトルの破壊力がすごい。
CDのジャケ買いというか、タイトルで読みたくなる。

中身もすごい。
カオス。

わけわからん（褒め言葉として）
内容はタイトルそのまま。
ある朝、起きたら彼女がUFOに轢かれているところから始まります。

そのあとはとにかく読んでみてほしい。

戸梶圭太の短編作品を思わせるような、ハイスピードポップホラーテイストの混沌具合が絶妙で、
しかも、視覚的な怖さよりも、その状況における心理的な怖さ、不安感が前面にありつつ、しかし文体自体はあくまでポップでコメディタッチなわけで、これは相当なセンスがあります。

とにかくこの作品の持つパワーというか、エネルギーは人間の…続きを読む