それは、受け入れたい不思議。

かつて理不尽に失われた思い出の場所に、縁者は在りし日の姿を祈る。
でも、そこに暮らした思い出も何もない主人公が一つの願いを抱いた時、それは真冬の日向のような優しさを胸に運んできてくれた。

軽快な会話と落ち着いた語り口の溶け合う文章。きっと心地好く引き込まれていく。