叙事詩であるがゆえに。

書籍の方も拝見させていただいている者です。

全員が最強。というテーマに恥じぬ登場キャラクターたちの個性的な能力の数々は厨二病をくすぐり、またそのキャラクターたちが戦ったらどうなるの?という男の子の本質的な興味は、膨大な数のキャラクターの視点で描かれるストーリーをぐいぐい引っ張っていくだけの力があります。

視点やキャラクターのエピソードが混在するので、混乱する部分もありますが、それは戦記物や叙事詩ゆえかと思います。

この手のタイプの物語は、あくまでも個人的な考えですが、誰を推すかみたいなアイドルグループ的な楽しみ方が正解のような気がします。

ただストーリーの根底に見え隠れする、擁立者、それぞれの陣営などの思惑、そう言った大きな政治的陰謀に各キャラクターが翻弄され、強力な能力が活かせずに敗退してしまうなどの不条理もまたこの作品の面白さだと感じました。

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