まず始めに言いますが、僕自身には霊感はありません。だから霊的存在には遭遇した事がないんですよね(友達が引っ越し先のアパートで出くわしたとは聞きましたが)。
ですが霊的存在を信じているんですよね。世の中には科学で解明できない事がありますし、そういった存在がいてもおかしくはない。
これはアイオイ氏が遭遇したとされる怪異の数々を綴った物。もちろんホラーで怖いのですが、それでも何か不思議な感じをしてワクワク感があると思います。何と言うか都市伝説のような感じで。
あったのかもしれないし、ないかもしれない、そんな話の数々。日常の奥に潜む『何か』を知りたいという方には、ぜひおすすめかと思います。
心霊現象にまつわるエッセイ。筆者本人の体験からえがかれている。
心霊現象と聞くと、ついホラーを連想しがちな人も多いのではないか。
けれど本作で描かれているのは、もっと冷静な考察である。
私がこのエッセイを読み、自らの考えを改めようと思ったのは、心霊現象=怖い、という図式。
もし人の霊魂が、何か我々にメッセージを残そうとしているのであれば、と仮定する。そうすると恐ろしいよりも、悲しかったり、ほんのり暖かかったり、そんな気持ちが強くなる。
そして、結局一番恐ろしいのは、生きてる人間なのじゃないか……。
そんなことを考えながら読んだ。
心霊現象だけでなく、人間そのものについても考えるきっかけになる良作です。