日本考 文化編-食類-米系

でち

第1話 寿司考

『寿司』とは米系に属する食品群のひとつである。

主に極東の島国で食べられていたが、西暦2000年代以降には多数の地域に伝播したという説もあるが、顕著な地域特性により同定が困難である。

大きさは五センチ四方以下とされる。

これは手づかみで提供し、手づかみで消費するという原始的な給仕方法が原因であろう。


『寿司』は主に『ネタ』と『シャリ』によって構成される。


『シャリ』とは炊飯した米に、pH3程度の液体を混ぜ合わせるとともに糖分をさらに添加したものである。

そのため、カロリーの大部分は『シャリ』によって補給を行う。


『ネタ』とは魚類の新鮮な死骸(非加熱)を切片状にしたものや、攪拌した鶏の卵を焼成したものなどを指す。また、その後期にはすべての食品が『ネタ』として消費されていたともいわれ、各種動植物の絶滅を早めた一因であるという説もある。


その『シャリ』の上に『ネタ』を添付することで『寿司』が完成する。


『シャリ』と『ネタ』の間に緑色の刺激物を塗布することが一般的であったとする説もあるが、食品に刺激物を添加する必然性に乏しいため、これは後世の創作とされている。


実在が確認済みの添加物には『ムラサキ』という液体があり、主に塩分補給の目的で使われていた。『醤油』と類似のものであるという説が一般的だが、なぜ黒色の液体を紫と同音で呼称するのかは不明である。


主に専門の店舗で消費する形が好まれ、社会階層により利用できる店舗形態が違っていた。

動力及び電子デバイスを使った簡便且つ効率的な提供方法が、主に下層向けであったということが、この『寿司』という食品の特殊性であろう。

社会階層が上層になるほど、利用する店舗が狭く、暗く、不便になる傾向があり、中には商品への価格表記すらされていない店舗が存在したとされる。

その不利益に対する利点については諸説あるが、補給できる栄養素に店舗による差異はなかったというのが定説である。

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