レビューには悪いところだけを書こう。そしてトショケンを手に入れよう!

 『僕』は本を読むのが好きではなかった。だから本を嫌いになるとしても、レビューする道を選んだ。
 『彼女』は本を読むのが嫌いではなかった。だから本を好きなままでいるために、レビューしない道を選んだ。

 両者ともに求めるのは『トショケン』。同じトショケンを欲していても、欲する理由は対極に近い。
 2人だけしかいない図書館で、僕と彼女は話をした。同じ本を読み、同じ文字を読み。
 きっと同じ夢を描いた。

 短編ですからあまり内容に触れるとネタバレになりそうなので、ここまでです。
 どうやら自分は、いつのまにか純粋に楽しむという心を忘れていたようです。しっかりとした構成に、読者を置いてけぼりにしない描写、価値観の衝突。どれも過不足なく表現されています。

 オススメできる内容ですので★3つです!!(某番組風)
 

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