こちらは簡単に言うと頭のいい心理学者変態男が狂気的な殺人事件を解決するお話です。
冒頭から思った以上の性の描写力にまず驚き、作家さまの力量と知識量に驚かされます。
このお話を読んで、様々な性に対する知識が身に付き、いい意味で色々と考えさせられてしまいました。
みんなが伏せてしまいたいような様々な性癖や思い、葛藤などがすっごく細かく書かれており、圧巻です。
3話しかありませんが、1話の内容がかなり濃く、短編とは思えない深さで描かれています。
内容もかなり読みやすくすっと頭に入ってきます。
かなりリアルな性描写と変態プレイが描かれているため、それが大丈夫な方であればもうめちゃくちゃに面白く、笑えて、謎解きもあり、主人公の稲村先生の魅力に必ずハマってしまうと思います。
こんなお話を書ける作者さまが稲村先生並みに天才だとすっごく思います。
あまり知らない世界を覗いてみたい、刺激的な物語を求めている方にぜひおすすめです!!
最初に申し上げておきたいのは、本作の探偵役の稲村先生が凄まじい変態だということです。
物語は、企画モノAVなどにあるニッチジャンル『壁尻』をこよなく愛する彼の元に、被害女性の遺体が同様の状態で放置されるという事件が持ち込まれるところから始まります。
探偵の一人称で綴られるミステリ。
しかし事件考察の半分以上、女性の尻に対する異常な執着や欲望でヤバい文字数が費やされます。
もう、これが最高に面白い。この人いったい何と戦ってるの……
一方で、天才犯罪心理学者という肩書きに恥じない見事なプロファイリングパートは、本格的で非常に読み応えがありました。
事件の顛末もすとんと腑に落ちるものであり、なおかつ最後の最後まで尻への執着がブレない稲村先生が最高でした。
面白かったです! 下ネタ大丈夫な人はぜひ!
切り取った女性の下半身を壁に立て掛け、男性の性的嗜好の一種である「壁尻」に見立てたなんとも残虐な殺人事件。
その捜査協力を依頼されたのが、犯罪心理学者の稲村秋人であった──
まずはじめに。こちらの作品、女性はやや、いやかなり閲覧注意です。
女性を性的、暴力的な表現で描写するシーンが多々出てきますので、その様な表現に不快感を覚える方は読まない方がいいかもしれません。
でも、そこがクリアできるなら、かなり面白い内容です。推理ものという意味でも、コメディ的な意味でも。
と言うのも、主人公の稲村自身も壁尻が好きという特集性癖の持ち主。
現場で壁に立て掛けてられた女性の下半身を見る度に興奮してしまい、捜査どころではない状況に置かれます。
しかもこれ、彼は大真面目に推理しながら大真面目に興奮しているのです。そのギャップが面白く、また彼の欲望にまみれた性的嗜好が作者の軽快な筆致で描かれている為、何度か大笑いしながら読んでしまいました。
肝心の謎解きも、物語が進むにつれて謎が深まり、犯人が知りたくてついページを繰ってしまいます。
最高に盛り上がる謎解きシーンでも、自分の欲望に正直な彼はぶれません。もう、ぜひとも最後まで笑いながら読んでいただきたい作品です。
一風変わった癖の強すぎる名探偵。
多分、いや絶対にここでしか読めない物語です(笑)
まずは一度お手にとってみてください。
殺人事件を元に心理学者が現場に潜入する話です。
もちろん、こう書いてしまえばミステリーなのだろうなと思うでしょうが、本質は人を見る、ということにあります。
よくぞここまで考え抜いた、と筆者様を賞賛したいです。
主人公の男、酷い性癖です。ですが、それを可能にするだけの考察力があり、彼なら探偵になれるな、と思わせるほど地頭がいいです。
2話で終わってしまってもったいないとも感じていますが、筆者様の次の作品にも期待して、星3つ送らせて頂きます。
追伸 女性の方で性癖が苦手な方、異常な男性を嫌悪する方は読まない方がいいかもしれません。逆に小説なら問題なし、という方、新たな視点が手に入ることを約束します!