花と月が纏う深い愛の物語

美しい日本語で紡がれる魂の物語です。

流れるような文章で清らかなこの物語の世界に引き込まれます。

主人公をはじめ、彼女をとりまく周囲の人物のひとりひとりが誰かを想い謎を秘めています。

それらの絡み合った糸のような謎や想いがほどけていくにつれて伝わってくる人を想う強烈な心。

最終章の最終話の最終行を読み終えたときに心に残るもの。

人はこんなにも深く想えるものかと。
人はこんなにも深く愛せるものかと。

本来ある花と月を用いた四字熟語の意味を踏まえつつ
漢字を置き換えて新たな意味を持たせ、物語に添わせる。
その作者の意図たるや圧倒的です。

行間から語りかけてくる作者の熱い想い。
「これ以上のものは書けない」
そこまで作者に言わしめる渾身の物語をぜひ堪能してください。

花と月を纏わせるこれは深い愛の物語。

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