人も、人ならざるものも。それぞれが『普通に』生き、暮らしている。たまたま気付かず生きてきただけで、それはずっと僕達の傍にいた。そんな『当たり前』の世界を透き通った文体で描写されていて、少し不思議な交差点に目を瞬かせてしまいました。外を歩いた時に色々と世界を見回してみたくなる、そんな作品です。
場所は伏す。
手を伸ばすことで、世界が延長する。 その言葉が何と見事に著されていることでしょうか。ここにはふたつのアスペクトが込められています。自ら働きかける意思があること、あくまで彼らのいる場所が延長線上で…続きを読む
日常の隣、人の世界に共にあるもうひとつの世界。ほんの少し手を伸ばした先に見える、不可思議な彼ら。特別な力があるというよりは、ただその彼らの傍にほんの少しだけ近い少女。彼女が見てきた世界をゆっくりと…続きを読む
妖、神、幽霊……様々なものとの縁が、ちょっとだけ深い娘の、実に不思議な日常が綴られています。それらは人知の及ばないものではあるのですが、普段は見えず聞こえないだけで、確かに私たちの暮らす現実と背中あ…続きを読む
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