物語を書くのって、本当にパワーが要ることだと、改めて感じました。
文字、絵画、音楽、映画、ダンス、スポーツ他様々、自らの身から、何かを表現する場合があるけれど(仕事を含む)、なかなか自分の評価と他人の評価が一致するということは、稀なこと。大切なことは表現するものに対して、真摯な部分を持ち続けること、そういうことを教えていただきました。
あふれかえる棚に、びっしりと並ぶDVDやコミック。その背表紙の上に、見覚えがある鳳凰のマーク。角川のマークだ。小生が昔務めていたレンタルショップ。小生が思ったことは、たぶんこの作者も感じているのではないだろうか。 「どうして、こんなにも物語が溢れているのに、あの作品はここにないのだろう?」 もしくは。 「どうして自分の作品はここにないのだろう?」
言葉をつなげて世界を作る、その意味が染み込んでくるような短編です。主人公がネット小説の中で、特別な短編を見つめ、自分の中にある小説への想いにそっと灯がともる。そんな短い作品なのですが、題材が身近なこともあり、なんとも胸に迫るようです。短編の醍醐味は短い中に凝縮される雰囲気と、白昼夢のような読書感、そしてちょっと放り出されたような読後感、なんかが魅力だと思いますが、どれもが揃っている感じでした。ぜひ読んでみてほしい作品です。
小説じゃなきゃダメな理由は自分はあんまり無いけど作品を世に出す人は皆一緒なんですね。一人で良いから「読んで」貰えるとうれしいです。
わたし達、ネット小説家の苦悩を描いた作品です。とてもよく分かります……分かり過ぎて苦しいくらいです。しかし、わたし達ネット小説家の幸福についても描いた作品であるなぁと思います。誰か一人でも自分の作品を心から待ってくれている人がいるというのはとても幸せで有り難いことだと思います。