総合的なポテンシャルの高さがある小説で、恐怖よりも筋書きの妙に重きが置かれている。あと羽毛一枚分でも背筋が冷えたのなら、星三つだったかもしれない。
オーケイ! それじゃあ、もう一度説明するね! ぼくは雪車町地蔵。 いままで9年間、カクヨムにたったひとりの〝そりまちじぞう〟さ。 あとは知ってるだろう? ホラ…
短編とは思えない、厚みのある作品だった。始まりは新興宗教の教祖が、お祓いと称して一人の男の子を死亡せしめたということから始まる。主人公はその裏の事情の情報をもとに、教祖を揺すっていた。 教祖と信…続きを読む
常川は本当に子どもを殺したのか。水本はあの時何を見たのか。あの子はどうして呼ばれないと入れなかったのか。どれも想像の域しかないけれど、ただ一つ、常川は子どもを殺し、子ども恒川たちに「仕返し」を…続きを読む
法や社会に救われないものを救うのが宗教であれば、宗教によって殺された者は何にすがればいいのだろうか。それぞれの社会には境界があって、私たちは普段その中で過ごしている。気をつけなければならない。…続きを読む
ぐらりと揺すられるような感覚。面白いと安易に言ってはいけないものを見た気がする。善悪でもなく、復讐でもなく、ただただ業の闇は深い。
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