日常と非日常(百合ではない)


いつもの帰り道。夏に近づいてるためかムシムシと暑い電車を来るのを待っている。ふと後ろを見れば…。



黒い猫が反対方向の電車の前に座っている。反対側の電車はあと5分で点検がおわり発車する。黒い猫が私に問いかける。


「こっちに来ないの?」

私は戸惑う。

その様子を見て黒い猫がまた問う。

「大丈夫だよ。楽しいよ。」


その言葉に足を向ける。


誰もが憧れる。誰もが一度は思う。


もし、急に誰かが倒れたら。

もし、急に隕石が落ちたら。

もし、急にエイリアンが着たら。


日常を非日常に変えたいと誰もが憧れる。けどそれが出来ない。


そう怖いからだ。


私も…。


「ジリリリリリリリ!!!!

×番線電車発車します。」


反対側の電車が発車する。


黒い猫が微笑んだ。


「またね。」



私は、


にこりと笑い。








飛び乗った。




私は…変えてみたい。


日常を非日常に…。


黒い少女が私に囁いた。



『ようこそ。私の世界へ。』

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小さな恋の話 ハマナス @hamanasu

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