爽やかな香りとともに、鮮やかな妄想劇が繰り広げられる作品です。最後のオチまでしっかりと決まっています。柑橘系のあの子ひとつで、ここまでお話が膨らむ作者さんの想像力に驚きます!……私は、柑橘系の皮を被った宇宙人が乗ってきたのでは、と思います笑
このお話を読んで、ふと夏目漱石の蜜柑を思い出した自分がいました。何気ない日常が、ちょっとした出来事で非日常へと変わる瞬間を鮮やかに切り取った作品だと思います。 作者様の素敵な感性が光るエッセイです。
世の中にある物事を、常に「何かのネタになるのでは」と考えてみたり、目の前にある光景を描写してみたり・・・など、よくありますね!不意に置かれたおかしな現象に、一瞬、ほんの一瞬だけ心を揺るがされるときがる。それは、ありふれた光景の中にありふれたモノが置かれている場合でも同じである。人為的な空間に、無為自然なモノが置かれていたとき、人は、終わりのない物語を紡ぎ出す――。
雑記記者である私。職業柄発想の豊な彼女は東京メトロに乗って、あるものを見つける。 ――それはミカン。 ミカンについてあれこれと頭を巡らす主人公を、もしかしたら奇異に思い方もいるかもれない。でも気になりませんか。席にちょこんと座ったミカンの行く末を。 私がもし同じ状況に置かれたら、主人公同様、頭を巡らすかもしれません。それは暇つぶしではない、思考による楽しいひと時。すぐに終わってしまうけど、何かちょっとした幸せを味わえそうですね。 掌編ならではの味わいがあっていいな、と思いました(⌒∇⌒)
読者に連想さ一呼吸置くような余韻の残る小説ですね。
日常のふとした出来事から話を創り上げていく想像力は大したものです。それにしてもミカンはその後、どうなったのでしょうね?まさか爆発したのでは?
いやいや、作者さまの創造力には限りがない。次から次へと浮かんでいくお話。 みかんがひとつ、あっただけ。それだけのことなのに。 爽やかな香りを放つ、異彩なストーリー。 日々の生活の中、どこにでもストーリーは転がっている。それを見つけられるかどうかは自分次第だということを再認識させられました。
一見、なんでもない様な事が、いつもの日々に少しの変化をもたらしてくれる。切り取り方ひとつで、こんなに面白くなるんですね