島に孤独の風が吹く

作者 白里りこ

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★★★ Excellent!!!

子どもの時に見た、感じたものと、大人になって同じ場所で見た、感じたものは、同じ場所でも、異なる印象を受けます。

でもそれは子どもの時に一度見ているからこそ感じる何かがあると思います。

修学旅行はまさにその代表だと思います。
本作では、そんな学生の修学旅行での目を通して、沖縄が語られます。

最後のエピソードにほっこりしました♪

★★★ Excellent!!!

街コンは全くノータッチであったため、どういう作品が求められていたのかはわからない。だが、この分量で街と人をストレートにリンクさせつつも、過剰に重ね過ぎず主人公を一人の登場人物として独立させ、心の移り変わりを描き切った作者の視点と力量に感服する。

ひとり除け者にされている主人公だが、打ちひしがれているわけではない。その考え方はユニークで、心の中で周囲に悪態を溢し自分を保つ術を持っている。

だけど、周囲に悪態をつき続けても旅行は決してきらきらしないとも知っているのだ。

誰かを見下さないと得られない矮小な
安心。
という表現が秀逸だと感じた。

この矮小さはおそらく、主人公のクラスメイトだけではなく、主人公も、そして私たちも持っているもの。

この小説はその矮小さとどう付き合っていくのかを考えるヒントをくれた。

★★ Very Good!!

主人公の境遇に関する設定が、読んでいる最中も頭から離れませんでした。沖縄を題材にするが故の設定ですよね。これがために、観光地のルンルンした雰囲気が押しやられています。作者の意図も、そこに有ると思います。
でも、作品から離れて自問するに、我々本州人は沖縄を仲間外れにしているんですかね。確かに最優先で沖縄に関心を寄せてはいませんが、無関心になっている地域は本州にも多々有るし...。土人発言は売言葉に買言葉に過ぎないんじゃないかと個人的には思います。主人公の畜生発言と同様で...。件の機動隊員の方が精神的に追い込まれてないか?の方も気になります。
まぁ、来年以降のトランプ大統領時代に基地問題が少しでも解決の方向に動くと良いですね。
星の数は、短編にはMAX2つが信条だからです。
ところで、作者は、あの「教会へ」を書かれた方だったんですな。一風変わった視点が冴えた方だと思います。褒め言葉ですよ、念の為。

★★★ Excellent!!!

観光地として人気の高い沖縄。修学旅行先として訪れた女子高生の言葉として、著されております。南国情緒あふれる土地の紹介ではありません。決して忘れてはならない、先の大戦に照準が合わされた物語なのです。

主人公である女子高生は、クラスの中で疎外感を抱いており、それとリンクさせるような描写が読み手の襟元を正します。もしかすると、この女子高生を当時の日本、いや沖縄にイメージされているのかもしれません。

でも、ラストでは強張った心身を解きほぐしてくれる、温かなオチになっており、ひとつの短編物語として楽しんで頂けると思います。

★★★ Excellent!!!

コンテスト応募の掌編もの。

沖縄県を舞台とした作品で、短いながらも沖縄の風景が目に浮かぶいい作品でした。私も高校生のときまさに修学旅行で行ったことがあり、かなりはしゃいでいた身としては心に突き刺さる内容でした(一応高校生なりに真面目に学んできましたが)。

いろいろとタイムリーな内容。大人にも子供にも読んでほしい、そんな作品でした。