第11萌 マリオネットライティング(後編)

私の名前は草刈智代、ついに辰巳支部長の人形依子ひとかたよねが現れた。

彼女の必殺技「マリオネットライティング」によりおかしくなってしまった

神とかもるくんがいきなり私を求めてとりあい始めたの。

嫌いなシチュじゃないんだけどこのままじゃラチが開かない。

一体、どうしたら良いの?


※※※


「さぁ、さぁ、さぁ!」

神とかもるくんがどちらかを選べと私に迫ってくる。

人形依子ひとかたよね、あいつ本当に一体何をしているって言うの?


「早く、どちらかを選んであげてよね

こんなお子様、私のシナリオで楽勝に落とせる・・・よね」


あいつがノートらしき物に何かを書いてるのは確か・・・


「どうしたの?そんな困った顔して可愛い顔が台無しだよ」


「はぁ?かもる、お前まだそんな事を言うのか?ともよんは俺の女なんだよ!」


「神、お前は間違ってる、ともよんはあくまで僕のものだ」


そして、二人がいつもは言わないような言葉を吐きまくる・・・

シチュとしては嫌いじゃないけどこれが続くのも困るし

シナリオ、書く、セリフ・・・そうだわ!

大体想像はついた、これはいっちょ賭けに出るしかないわね


「ふふふ、これでこいつらも全員終わりよね

さっさとあんたもモエッティに入って楽しい生活を送れば良いのよね」


「ちょっと、二人共私の為に争わないでって言ってるじゃない!!」


「どうしたんだ、ともよん?何をそんなに悲しんでいるんだ?」


「私、そう言うの嫌いなの」


「え?」


「二人には仲良くして欲しいの」


「な、何言ってんだよ!俺たちは仲良しだよ、なぁかもる?」


「あぁ、僕たちは親友だ、争うなんて事はしないよ。」


「だから、俺たち一緒に行こう!」


「そう、僕たちと一緒に!」


「二人共・・・」

完全に茶番、茶番過ぎて笑えて来た、さぁ行くわよ!

「そんなに私が欲しいの?」


「え?」


「二人共私が欲しいんだよね?」


「ちょ、ちょっと待って!?あいつは何を言ってるのよね!?」


「・・・」


「・・・」


二人があきらかに動揺してる、この動揺はつまり人形依子、あいつの動揺

こんな行動に出るなんて考えてなかったのね、私はそんなウブな女じゃないのよ


「あいつ、たしか設定は中学生よね?」


「神とかもるくんになら、私、あげてもいいよ・・・」


「ちょ、ちょっと待ったぁ!!!あいつは何を言っているのよね!!」


「・・・」


「・・・」


「ダメ、ここからどんなシナリオを書いたら良いのか全然分からないよね!」


神とかもるくんの動きが完全に止まる

「フッ!甘い、甘すぎるわぁ!!

この程度のシナリオで引いてしまうようでは!!!」


「な、なんなのよね!!」


「お前の技は見切ったわ、技にかかった人間をノートに書いたシナリオ通りに操れるのね」


「なぜ分かったのよね!」


「分からない方がおかしいわ。

ってかお姉さまはこんなシナリオごときでビビっちゃうの?」


「だって、だって3人?なのよね!」


「3人だからなんだって言うのよ!!

おケイの上司っぽい事言ってたからどれだけのもんかと思ったら結局その程度か・・・まだまだこれくらいドノーマル!ドノーマルよ!!」


「3○までドノーマルだって言うの?そんな話は聞いた事がないのよね!」


「まぁ、いいわ。二人共もう意識ないみたいだし、全力で行けるわ。

新必殺技で勝たせてもらうわよ!」


「私にそう簡単に勝てるわけないよね!お前も操ってやる!

行くよ!必殺マリオネットライティング!!」


「必殺!セカンドライフクイックライト!!」


「ぬぉぉぉぉぉぉ!!!!よね、よね、よね」


「でやぁぁぁぁぁ!!!!ふふ、こう言うシチュも最高、萌えるぅぅ!」

私の技と依子の技がぶつかり合う。でも、負けるわけがない。

彼女は私が作り出した妄想の世界に入ってもらうわ!


※※※


「いやーーーーー!!!!」


「ふん、結局その程度よ、ね」


「凄い、凄いよ、依子よねさん!」


「やっぱりこの人は女神なのかも!」


「そうでしょ、当たり前よね。

私はこの辰巳支部の支部長なのよね!」


「俺、依子よねさんに一生着いて行きます!」


「僕も着いて行きます!!」


「ふふ、そうよねーーーー!!!!当たり前よねーーーーー!!!

はっはっはっ!!!よね!」


※※※


「そう、私は凄いのよね、完璧なのよね・・・モテるのよね

世の中の全ては私のシナリオ通り・・・よね」


「ふぅ、何とかなったわね」


「う、うぅん・・・あれ?ともよん?」


「う、うぅん・・・三次元女?」


「二人共ようやく気が付いたのね」

さっきまでうつろだった二人の目に光が戻っている事を確認して安心する。


「一体何があったんだ?」


「僕も記憶が・・・」


「大丈夫、辰巳支部長はもう私が倒したわ」


「え?ともよん、どうやって?」


「正直、凄い・・・かも」


「彼女は永遠に理想の夢の中で生きていくよ・・・ね」



少し間が空いてごめんね!また次回も絶対読んでね!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

リアルに萌えが充実期!? 黒上永 愛揃 @yugamaru

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ