あとがき
最後まで「前世の記憶何て、そんな大したものじゃ無い!」を読んでいただき、誠にありがとうございました!
この作品は短編、若しくは中編程度の長さで考えていたのですが、最終的には5万文字弱となり、思っていたよりも長くなって響さんとしてもびっくりしています。
それでも、何とか最後まで書けたことは嬉しく感じています。
いつか近況でもご紹介したかもしれませんが、この作品は殆ど思い付きで書き始めました。
アイデアがドンドンと出て来る状態で、埋もれて行く作品を何とかしたいと思っての事でした。
数多あるアイデアの中から、「これは長編には向かないな」と思った物を作品として書き始めたのです。
基本的に新人賞への応募がメインであり、長編のアイデアを優先している響さんにとって、膨らませにくいアイデアは今後陽の目を見そうにないとの判断からでした。
短編……と考えていたので、ザックリとストーリーを考え、プロットなど造らずに、殆ど見切り発車的に書き始めましたが、これが間違いの元ですね……。
因みに、今サイト上で公開している連載中の作品は、全てプロットがありません……。今となっては、なんて馬鹿な事を……と後悔するばかりですが、後の祭りとはこの事ですね。
さて、それでも本文が短く、エピソード数も少ないので、何とか書き続ける事が出来ました。
この作品では、まずコンセプトとして、「転生物は何故に有名人ばかりがクローズアップされるのか?」に起因しています。
勿論、有名で無ければ物語的にも、そして話題的にも力不足なのは分かります。何処の誰だか分からない生まれ変わりの物語よりも、歴史上の大人物が転生した話の方が面白いですものね。
でも響さんは、そこにこそクローズアップしたいと思ったのです。
……ええ、ただそれだけでした。
最初に閃いたのは、その取っ掛かりでした。そして、遥か昔の……と言う設定も取りやめました。
つまり、直近で死んだ人物の転生物を……と考えたのです。
そこから、初期設定は早く出来上がりました。
主人公が大よそ二十歳だと換算して、前世の人物は二十年前に亡くなったと言う事。
主人公は、何故自分が前世の記憶を持っているのか、その理由が分からないと言う設定。それを活かす為に、前世の人物は若くして亡くなったと言う風に出来上がって行きました。
そして、次に出来上がったのは、エンディングです。
出来るだけ綺麗に、そして感動的に仕上げたいと思いました。
響さんは今まで、ファンタジー系の作品ばかり手掛けてきたので、感動的で美しいエンディングを書いて事がありませんでした。
そう言った作品が世にないわけではありませんが、どうしたってファンタジー世界を冒険しつくしたエンド……には辿り着けません。殆どが「俺達の冒険はまだまだこれからだ!」で終わる物ばかりです。
だからこの作品では、何とか涙を誘える様なエンドを……と考えていたのです。
そこからは比較的とんとん拍子です。
前世に何があったと仮定するか? そして現世での主人公は何を目的とするか? 目的対象の所在は? 主人公の立場は?
ザックリと考えて、「これならいけそうかな?」と執筆に入ったのです。
ただ前述したとおり、プロットを全く作りませんでした。これが後に、大きな痛手となってしまいました。
―――長期間、連載続編を執筆しなかったのです……。
プロットがありません。覚書がないのです。
この後の展開どうだったっけ? このエピソードはどうケリを付けよう?
全く分かりませんでした……。
それでも、何とか記憶を掘り起こし、時には何となくで、更にはその場のノリで、何とか最後まで書く事が出来ました! いやはや、情けない話で申し訳ありません。
さて、この作品は皆様にとって、如何でしたでしょうか?
楽しんで頂けましたか?
面白くなかったでしょうか?
それでも、ここでこうして響さんの「あとがき」を目にしてくれているのです。
『ありがとうございました!』
全ての皆様に、この言葉で感謝を表したいと思います。
それから、一つ気になるのが、
―――この作品のエンドですが……感動しましたか?
ハッキリ言って、自信がありません。出来るだけ感動のエンディングに……と考えて取り組みましたが、書いている本人なので今一つ実感できませんでした。
「感動したよ!」「つまんなかった」「わざとらしい」
結果としてはどれでも良いですし、わざわざ感想も必要ありません。
ただ、その結果だけは心の中で評価して、留めておいてください。
そしていつか、響さんが再び「感動作品」を取り組んだ際、比較して頂ければ幸いなのです。
最後にもう一度、これを見て頂いた全ての方々に……、
『ありがとうございました!』
2017年8月19日
綾部 響
前世の記憶なんて、そんな大した物じゃない。 綾部 響 @Kyousan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます