第26話
ヤンも、パマもミレも生きていた。相当の重傷だったけど、レイヴンシャドーさんの回復魔法で治った。もちろん、恩を売っているんだろうけどね。
「ここにいたのか」
「うん」
あのあと、勇者は八つ裂きにされた。怒り狂ったパマとミレによって粉々にされて、骨も残さずに焼き尽された。モンスターへの転生もさせられなかった。
ぼくは、勇者だった『つぼスライム』のひと……一匹に頼まれてお墓をつくった。何も埋まってないお墓だ。花を添えるのはぼくと……その『つぼスライム』くらいだ。
でも、ヤンはたまにくる。
「そろそろ、お母さまから次の指令が来るぞ」
「わかってるよ」
「……『剛魔軍』にいくのか?」
「どうだろうね」
このまま、『剛魔軍』が吸収される可能性も出てきてる。主導権は向こうだろうけど、それならお互いに文句も出ないはずだ。……また新しい争いの種になるだけだけどね。
「もし、そうなっても」
「ん?」
「助けて欲しかったら、言えば助けてやる」
「……ありがとう」
結局、思い通りにいったことはなしか。
でも、ぼくには心強い味方ができた。
そうさ、進み続ければ、どうにかなるもんだよ。
僕は魔王軍の一員として、精いっぱいがんばります! 妖魔軍死闘編 あいうえお @114514
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