勇者は武器職人を自称して

鍛冶屋の青年キイヤの夢は自分の作った武具を勇者に使ってもらうこと、
亡き父の教えは放っておいて今日も今日とて剣に鎧にうつつを抜かす。
しかし悲しき片田舎の生活には勇者の影も形もない、そこで思いついたのは
自ら武器を掲げて人々を苦しめる魔獣たちを倒していって名声と知名度を上げると言う作戦。
誰が聞いても馬鹿げている。
彼の不幸は３つ、
魔獣の被害に事欠かない環境にいたこと
死なず魔獣を倒せてしまえる屈強な肉体
そして振り回しただけで折れてしまう剣しか作れない絶望的な才能の無さ

最後の一点だけは絶対に認めずに彼は今日も今度こその最高傑作を知らしめるべく
魔獣へ挑む！
よし、剣を抜いたけど柄からぐらつくだけで壊れてない！