第6話 「魔王討伐の暁には…」
「では、我が国が定める勇者の条件は以下の通りでございます」
1.『成長が見込めるもの』(勇者専用の魔法を覚えるかもしれない)
2.『今の身分は低くても良い』(隠された出自が明らかになるかもしれない)
3.『接近戦で戦う勇ましい者』(ただし使用武器は剣が望ましい。斧は論外)
4.『魔法のエキスパートではない』(魔法使いになってしまう)
5.『品行方正』(国の名誉のため)
6.『容姿端麗』(魔王討伐後の肖像画や銅像制作と勇者のイメージのため)
7、『扱いが悪くても文句を言わない』(金にうるさくない)
「……いい人ですわね」
「いい人じゃな」
「この様な御仁、いらっしゃるのでしょうか」
「いますわよ。だって世界を救う勇者なのでしょう」
「うむ、王妃の申す通りじゃ……こんな者が現れたなら、ぜひ娘の婿に欲しいわい」
「まあ、お父様ったら」
「では、魔王討伐の暁には姫様との婚礼を」
「ちょっとあなた」
大臣と王が盛り上がる中、王妃が止める。
「それでしたら『婿入り可の若い男』という条件も付け加えて下さらないと」
「おお、そうじゃな!」
「では、その様に」
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