素晴らしすぎて一気読みしてしまいました!
これからも何度も読み返したい、私にとって特別な作品になりました。
植物の話も、お料理の話も、手仕事の話も、虫さんやこりすくんも。まさに、こういう話が読みたかったんだ、という自分の中の気持ちにぴったりの素敵な作品に出会えて、いま感動しています。
クロード先生と陽向先生の、おっかなびっくり進むかわいい恋の話が、ちょうどいい本編のスパイスになっていて、心がほっこり温まりました。
本当にこの作品を書いて下さりありがとうございます。
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葉月先生の日常に溢れる生き物への愛、そして理科が大好きな少年のような心持ち。すごく素敵な日記です。
どきどきわくわくがたくさん詰まっています。普段の生活の中にある、理科全般にわたって書かれているのだけど、勉強勉強したものではなく、大人も子どもも『それで?』と興味を持ってしまうような理科。
こんな先生に教えてもらったら、みんな理科好きになるよ~っていうくらい、理科が楽しい。
それはいろんな雑学でもあって。ああ、手元に本として置いておきたいです。ちょっとしたときにぱっと見れるように。もしやってきたら、きっと付箋だらけにしちゃって、活用すると思う。うちの子どもたちも大好きになるだろう本。
そんな中にゆるやかに始まる恋のお話も入っていて……。
これはほんとにお勧めの一冊です!!
コラボ小説『葉月先生の恋』と一緒に読むと二倍楽しめますよ。これと対になっていますが、こちらは可愛らしい中学生のお話。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881548812
『好き』の対象は十人十色で違います。
この作品に登場する葉月様は、命あるもの全てに愛を注がれる、大層情の広いお方です。動物に昆虫、植物に至るまで愛情を持って接されています。
また、季節を大切にし、その移り変わりを五感で確かめようとされる自然愛好家でもあるみたいですね。
わたしたち人間は生きている世界を体感して初めて、その尊さに意識を向けられるのでしょう。先生の、エゴを押しつける形ではなくて、生き物の命が本来あるべき場所で輝き、還っていけるようにと心を尽くされているお姿が格好いいのです。
これらは世間一般では当たり前、わかりきった理屈とされていますけど、実際はなかなかできるものではありませんよね。今を生きる多くの方は自然から遠ざかる道を選び、知的と称される人間らしい空間の中を生きています。そして、自分の時間を作り出す事に精一杯で、毎年やってくる季節を代わり映えしないものと思い込み、ただただ過ぎるに任せて歩いています。わたしもそのような生活を送っていますから、その他大勢の仲間です。
偽りの揺り籠から産まれたキャラクターの性格の話ではありますが、書き手が思っていない、理解出来ていない感情は文面に流しようもありません。
葉月様を通じて、作者様の美しいお心根が垣間見えるようです。
葉月様の素晴らしいところは、自分の好きなものを、誰もが感じられる形あるものに置き換えられることでしょう。
時に実験で示し、時に体験で学ばせ、時に言葉を用い理解を促す。好きなものを好きと言うだけで無く、他の方にも好きを伝播させる能力をお持ちです。
まさに『先生』と呼ぶに相応しいお方。
生徒のためだけではなく、自分自身が楽しむために行っているのも有り難いですね。義務で行うのと、好んで行うのでは表情の輝きが違いますから。そのようなお顔は、近くで学ぶ生徒達にとって、とても魅力的に映るでしょう。慕われるのも当然と言えます。
ただ、少々心配が。
女性にとって、愛おしい方の愛情は独り占めにしたいと思うもの。
身の回り全ての魅力に情を贈っていては、女性からすると最後の距離を詰めにくいのではないでしょうか?
私だけを愛して欲しいと……
この作品の見所は、自然へ振りまかれる広い愛情だけではなく、人間同士の深い愛情にもあります。
定かにされていない女性の姿がちらほらと。
そして、葉月様の彼女に対する感情もちらほらと。
なかなか焦らしてくれますね。
律子さんが抱えている恋心と同時に、葉月様が見せる恋の形にも注目している方は多いでしょう。この先、季節の移り変わりで愛情の形がどう変わっていくのかも気になるところです。
そろそろ冬の日記が始まりますね。
今から追い始めても展開が気になる、見所満載の作品なのです。
コラボ作品と合わせてお楽しみ下さると、こちらの魅力もupします。ふふ、本当ですよ?
続き、頑張って下さい。
...〆舞
追伸。
あまり相棒をいじめないで下さいね?
第14話まで読んでのレビューになります。
とにかくここに流れている文章、雰囲気がとてもいい物語です。落ち着いた雰囲気の葉月先生のたたずまいが、そっと心に染み込んでくるようで、何気ない日常が鮮やかに彩られていきます。それは物語の中だけではなく、読者にも作用があるようです。
この中ででてくるいろんな種類の虫、動物、植物、ふだん目にしているだろうこれらが、名前を知ったとたんに仲のいい隣人のように感じられます。そして科学への描写では世界の成り立ち、のようなものに思いをはせることになります。それらがなんとも優しい文章でつづられ、今の日常がとても美しいものに思えてくるのです。
この物語「葉月先生の恋」という作品と補完しあうような物語で、私はそちらを先に読んでいたのですが、どちらも心の琴線に触れるような、とても丁寧な物語でした。ぜひ2作とも読んで欲しいと思いました。