読み終わって、なぜかRPGで棺桶引きずって街の宿屋に向かう勇者御一行が浮かんだ。読めば意味が解るかもしれない。怖いというより、ありそうな不気味さが際立つ。
まさに冷蔵庫なお話でした。 読者にはすぐに「これが原因!」ってわかるけど、なかなか気づかない主人公にヤキモキ……「しむら、うしろ!」状態でした!
怖いもの見たさ、それを一番感じた作品でした。ええ、わかっていたんです。こうなるって。なのに作者さまが上手いから途中でやめられなかったんですもん。でも一番怖いのは、早く朝になれ、朝になれって、ぶつぶつパソコンに向かって呟いていた自分かも…。
じりじりと、主人公が少しずつ追い詰められていくように、読んでいるこちらも少しずつ恐怖が掻き立てられていく。ある意味で焦れったい、でもそれが次の展開への期待を高めます。まだ襲われない、まだ襲われない…精神的に追い詰められていくことは、実は襲われることよりも恐ろしいのかもしれませんね。 展開が読めてもなおゾクゾクできる。素敵なホラーでした。
怪談系のホラーは苦手です。途中で「この先もっと怖くなるな」って分かってしまいました。が、それでも、読み進めてしまいました。お陰さまで、涼しくなりました。背筋が冷蔵庫状態です。ありがとうございます。暑さにやられている人は、ぜひ読んでみてください。ただ、しばらく冷蔵庫を開けられなくなると思うので、先に水分補給をしておくといいかもしれません。
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