よく冷えた部屋から抜け出して

ボンゴレ☆ビガンゴ

よく冷えた部屋から抜け出して

 冷蔵庫の調子が悪い。正確に言うと冷蔵庫部分は問題ないのだけど、下部についている製氷室の調子が悪いのだ。買ったアイスがドロドロの甘汁になっていて初めて気がついた。


 はるか昔、彼氏と別れて一人暮らしを始めた時に持ち出した物で、かなり古い型だったから仕方ないといえば仕方ない。

 そろそろ買い直そっかな、もうすぐ夏だし。


 そんなこんなで仕事を定時で切り上げて電気屋にでも行こうとしたのに、急な残業が入り終電近くになってしまった。なかなか思うように人生は進まない。

 まぁ、今度の休みにでも見に行こう。


 疲れた体に鞭打ち帰宅すると、私のマンションを取り囲むようにパトカーが止まっていた。無数の赤色灯が夜中の静寂を掻き乱している。


 なんなのかしら。私は首をかしげる。


 玄関には物々しく警官が配備され「キープアウト」の黄色いテープが貼られている。


「あの、ここの住人なんですが、何かあったんですか?」


 私が恐る恐る尋ねると若い警官が声を潜めた。


「いやーそれがですね。バラバラ死体が発見されちゃいまして。へへへ。実は僕、初めての現場でテンション上がってんすよ」


 興奮した面持ちでそう耳打ちされた。

 ……知るか。

 自分のマンションでそんな物騒な事件なんて、住人にしてみれば気味が悪くて仕方がないよ。そのアホ警官からは具体的な内容は教えてもらえなかったが、詳細はすぐ後日、報道番組で知ることになった。


 女子大生の死体が、このマンションの一室から発見された。隣室の住人から「悪臭がする」という苦情を受けた管理会社が調べたところ、部屋の中からバラバラの死体が発見されたらしい。


 丁寧に解体された身体が冷蔵庫で保管されていたが、入りきらなかった一部が床に放置され腐っていた。

 冷蔵庫の中の死体はまるで豚肉や鶏肉のように食べやすく小分けにされていた。部屋の中には女子大生のバッグが残されており、財布の中身もそのまま残っていた。

 つまりは、物取りや怨みによる犯行ではなく『食べる』事が目的の犯行だったようだ。監視カメラに不審な男が映っており、警察は血眼になってその男を探しているものの行方は未だにわかっていない。


 そういうわけで、証拠集めやらなんやらの為に警察はいつまでもマンションに居座っているし、殺された女子大生が芸能事務所に所属しているほど整った容姿の持ち主だった事、犯人が遺体を食していた事や容疑者が行方不明だという事などが、マスコミにとって絶好のネタになったようで、マンションの周りには連日、報道陣が望遠レンズ付きのカメラを構えて新情報はないかと待ち構えていた。


 このマンションに暮らしてまだ半年。職場へのアクセスも良く、住み心地も良かったのに、こんな事件が起きるなんてもう最悪。


 そんな折、犯人が死体で発見された。ビルからの転落死。他殺自殺の両面で捜査は進んでいる、との報道だったが、犯人の死によってバラバラ事件の真相は闇の中に葬られる事となった。

 報道陣もあっけなく居なくなった。


 しかし、真相が解明されなかったことにより、様々な噂がインターネットを中心に囁かれる事となった。

 殺された女子大生が犯人を呪い殺した、とか夜中に女子大生の幽霊が身体を元に戻すためにマンションの廊下を徘徊している、なんて根も葉もない噂話。


 もー、やってらんないよ。


 流石の私も決断した。引越そう、と。


 その頃には既に事件のあった一室は綺麗さっぱり片付けられ、ただの空き家のようになっていたけど、やはり住人の中には気味悪がって転居するもポツポツ出ていた。

 二年契約ではあるが今回は違約金もない、と管理会社にも説明されたので私も引越す事にした。


 色々探した結果、二駅となりのマンションに転居することにした。家賃も同じくらいだったし、会社には近くなるから不満はなかった。


 引越し準備をしている時に、ふと思い出した。

 あ、そうだ。この機会に冷蔵庫を買い直そう。本当は新品が欲しいけど、転居費やらなんやらで財政面に不安が出ていたので、リサイクルショップで購入することにした。


 近所の廃れたリサイクルショップに出向く。ギターやら電子レンジやら洗濯機やらが並べられているその店で冷蔵庫コーナーを覗く。

 古い型が並ぶそこに、一つだけ真新しい冷蔵庫が置いてあった。手書きのポップには「2015年式」との文字。

 あら、新しいじゃない。綺麗だし、値段もお手ごろ。ラッキー。私は即断した。


 新しい住処に、中古ではあるけど新しい電化製品。やっぱり環境が変わると生活もリセットできる。

 百円ショップで小さなサボテンなんかも買って部屋に飾ってみようかしら。ズボラな私でもサボテンくらいなら育てられるでしょ。


 なんて、気分は上々。

 そんなこんなで私は新しいマンションへと移住した。


 で、最悪な事態になった。


 引越し作業が全て終わり、段ボール箱が山積みになった部屋で迎えた初日の夜の事だ。


 私は誰かのすすり泣く声で目を覚ました。どこかの部屋で喧嘩でもして女の子が泣かされてるのかな、と思ったのだけど、やたら声が近い。

 目は瞑ったまま声を聞いていたのだけど、もしかしたらこの部屋の中から泣き声が聞こえてるのではないかと思った瞬間に、全身が硬直した。


 やだ、なにこれ。

 初めての体験。

 金縛り?


 起き上がろうとしてるのに動けない。寝返りを打とうとするのに力が入らない。目も開かない。でも、頭だけが冴えていて聴覚だけが研ぎ澄まさせる。


 カエシテ……

 タスケテ……

 ナンデ私ガ……

 ネエ、カエシテ……


 何よ、これ。私は、今まで霊なんて見えた事も感じた事もないのよ。なんで急にこんな声が聞こえんのよ。

 夢でしょ? そうよ、夢よ。これは夢なんだわ。

 と、自分に言い聞かせるのだが、そう頭で考えれば考えるほど、夢という確証は無くなっていく。これだけ理路整然と思考が働くという事も夢っぽくないし、何より声がはっきり聞こえすぎるのだ。


 ネエ、カエシテ……

 カエシテ……

 カエシテ……

 ナンデ私ガ……

 ネエ、カエシテ……



 ハッと飛び起きるとカーテンからは柔らかな日差しが注ぎ込んでいた。

 寝汗びっしょりなのに、ブルッと身震いした。


 夢? 夢だよね?

 夢か現実か判断がつかない。

 と、時計を見ると8時半。

 げっ!!遅刻しちゃう!!


 慌てて飛び起きる。

 引越し初日で会社までの通勤時間もまだ体に染み込んでいないから私は焦った。


 そうなると悪夢の事など、考えている余裕はない。化粧もまばらになんとかギリギリの電車に飛び乗った時には、夢のことなどすっかり忘れていた。


 その日、仕事も定時で終わったので、デパートで化粧品でも買おうとぶらぶらしていたら友達のサチから連絡が入った。彼氏にふられたから呑もうという内容だった。


「これで、あんたもこっち側ね!」

 などと独身女の私は鼻息荒く彼女の肩を叩いては、「もう一軒!もう一軒!」と夜の街に繰り出して、しこたま呑んだ。


 泥酔状態で帰宅し、シャワーも浴びずに下着姿でベッドに倒れこんだのが午前1時。


 そして、二度目の悪夢が訪れた。


 昨晩と同じだ。誰かの泣き声で目が覚めた。しかし今度は泣き声だけではない。何かがズルズルと這い寄ってくるような音まで聞こえてくる。


 カエシテ……

 タスケテ……

 ナンデ私ガ……

 ネエ、カエシテ……


 声は床を這う音と共に近づいてくる。

 体は動かない。またしても金縛りだ。私は恐怖のあまり目だけは絶対に開けないように硬く閉じていた。

 でも、耳から入る情報と頭で状況を想像してしまう。


 女だ。若い女。ぎこちないほふく前進のように腕だけを使ってこちらに滲み寄ろうとしているのだろう。足があるのか無いのか、体を引きずっては、少しずつ、少しずつ近寄ってくる。


 私はなにもできずに硬直している。汗が流れていくのがわかる。『それ』はどんどん近づいてくる。ついに、ベッドのすぐ横までたどり着いてしまった。


 ユルサナイ……

 絶対ニユルサナイ……

 殺シテヤル……

 私ト同ジニシテヤル……


 ベッドが揺れる。『それ』が両手でベッドを揺さぶっているだ。 バタバタと布団が叩かれる。

 私を探している。

 端に逃げたい。けど、寝返りをうつこともできない。

 ついに、『それ』が私の足に触れた。


 ミツケタ……


 ガシッと足首を掴まれる。


 と、その瞬間目が覚めた。昨日と同じ、既に日が昇っている。寝汗はびっしょり。心臓の鼓動は早く、全身が震えている。

 私は恐る恐る布団から足を出した。掴まれた感触は足首に残っている。足首に手形が残ってる、なんてことがあったらどうしよう。

 恐怖に震えながらも確認する。


 何もなかった。

 我ながら三十路にしては綺麗な足。握られた跡などは全くなかった。


 よかったー、と脱力する。やはり、夢だったのかしら。

 前のマンションで変な事件が起きたから深層心理に残っちゃってこんな夢を見たのかも。


 ほっと胸を撫で下ろし何気なく部屋を見渡す。

 そこで私は驚愕した。


 昨日の段階ではまだ片付けてないダンボール箱が所狭しと転がっていたのに、ドアからベッドまでの動線だけダンボール箱が退けられていたのだ。


 昨日の記憶を確認する。酔って帰っては来たが、わざわざ蹴散らして通り道を確保するような事はしていない。


 まさか、夢の中でこちらに近づいて来た『あれ』がダンボール箱を押し退けたのではないか。血の気が引いた。急に怖くなってきた。私は慌てて着替えて部屋を飛び出した。


『いやいや、あの部屋に前住んでた方は男性でしたし、その前は一人暮らしの女性で、どちらも円満に退室なされましたから。その様な事故や事件は起こっておりませんよ』


 電話口の担当者は苦笑しながら答える。


「それに、もしそういった事情のあるお部屋だったとしたら、それをお客様にお伝えするよう、法律で定められています。ですから、何かの間違いか、お客様の、その悪い夢だったのではないかと思います」


 怒鳴り込む様に電話をしたのに、そう諭されて私は恥ずかしなり、平謝りして電話を切った。


 私はあの部屋で自殺や殺人などが起こっていて、それで怨霊が夜な夜な現れるのではないかと思ったのだ。


 けど……。夢だと言われてしまえば何も言い返せない。足首に手形でも残っていれば証拠にもなるのだろうけど、ダンボール箱が退けられていたのも、もしかしたら酔っ払った私の仕業かもしれないのだ。


 なにせ昨日は飲み過ぎた。やはり夢だったのだ。そう自分に言い聞かせる。でも、やっぱり理屈じゃ恐怖心は消せない。私はスマホを取り出して、昨日呑んだサチに連絡を入れた。


「引っ越したから泊まりに置いでよ」


 別に道連れにサチをするってわけじゃないよ。一緒に楽しい気持ちでワイワイしてれば怖くないじゃない。そういう事よ。


「わーい行く行くー! 独り身の休日ってやる事なくて暇だったのよー。夕方くらいにいくねー」


 私は昨日おとといの件は伏せたまま、サチを自宅に招いたのだった。


「わー、いい部屋じゃん!全然片付いてないけどー」


「うるさいわね。片付けようとしたのにサチが連絡してくるからよ」


「うー、だってー。話聞いてくれるのあんたくらいなんだもーん」


 なんて会話をしながらコンビニで買ってきた惣菜とお酒を飲む。


 あーだこーだと、ガールズトークを繰り広げていると、時間は既に午前二時を回っていた。

 楽しいお酒は時間が早い。


「もー、あたしダメ~。なんでこんな良い女を振るのよ!くそばかー!」


 サチは未練がましく叫ぶとゴロンと横になった。


「私たちは独身として生きていくしかないのよー」


 私も倒れこむ。


「えー、そんなのやだー」


 ジタバタもがきながらサチは唸る。


「もう私達も三十路よ。最悪の事態を想定しないとねー。そりゃ私だってまだ完全に恋愛を諦めたわけじゃないけどー、焦って変な男つかまされるのもごめんだし、それなら一人で生きていくのも悪くないんじゃない?」


 なんて言ってみるが、サチからの返事はない。横目にサチを見ると、既に寝息を立てていた。

 まったく、人が真面目に話してるのにー、むくれながら、私も目を閉じた。



 ガサゴソ、と音がして目がさめる。

 サチが目覚めたのだろうか。

 薄目を開ける。まだ暗い。今何時だろう。結構寝たと思ったのにウトウトしただけだったのかな?


 寝返りをうち、サチを何気なく見る。


 ……誰かいる!


 眼を凝らすとサチの上に誰かが乗っていた。

 強盗? 強姦魔?

 あまりに急な出来事だったので声をあげることもできなかった。


 サチに馬乗りになっている『それ』はサチの身体をペタペタと触っている。暗闇に目が慣れてくる。『それ』は小柄だった。男の体格ではない。サチはうなされているが、起きている様子はない。


 一体何が起こっているんだろう。

 私は恐怖に震えながらも、『それ』から目が離せない。

 白い服に黒い髪。髪は長く顔の表情をうかがうことはできない。白い服は長いロングスカートのようで、足元までは見えない。

 これが昨日と一昨日の悪夢の正体なのだろうか。生きている者ではない。直感でわかった。


「違ウ……」


 そう呟いた『それは』サチの顔を覗き込むのをやめ、手探りに方向転換を始めた。

 這うように移動を開始する。


 相変わらずサチは悪夢にうなされているかのごとく激しい息遣いでもがいている。私はといえば、蛇に睨まれたカエルのような状態で、何もできずただ『それ』の動きを見ることしかできない。


 黒い長髪を振り乱し這いずる『それ』は私に気づいた。垂れ下がった髪の隙間から真っ赤な瞳が私を捉える。


「カエシテ……」


 怒りと悲しみが混じった泣き腫らしたような、真っ赤な瞳が。


「カエシテ……カエシテ……ネェ、カエシテヨ……」


 蜘蛛のように両手を不気味に動かし『ソレ』は迫ってくる。『それ』の白い手が伸びる。動けない私の頬に冷たい手が触れる。なんで、私がこんな目に会わなきゃならないのよ。私が何をしたのよ。

 涙目になりながら『ソレ』の冷たい手を払いのけることも出来ず、ガクガクと震える。


『ソレ』が私の首筋に手をかける。

 白い指、冷たい爪。私の喉に爪が刺さる。


 いや、こんなの、いや………




「エミ!エミ!」


 頬を叩かれて私は目を覚ました。真っ青な顔でサチが私を覗き込んでいる。


「よかったー、死んじゃったのかと思ったよー」


 私も死んだと思ったよ。


「怖い夢を見てね、うなされて起きたらエミの上に白い服を着た女の人が覆いかぶさっててさ」


 ぶるるっと身を震わせてサチは続けた。


「あたし怖くて大声を出しちゃった。そしたらスーッと消えたんだ。もー、何が何だかわかんないよ!怖かった!」


 涙目で抱きついてくるサチ。抱きつかれた拍子に首に痛みが走った。


「いたっ」首筋に手を当てると無数の小さな傷があった。爪を立てられたような傷が。


「ここの部屋、ヤバいよ。絶対」


 真剣な顔をするサチに私はこの三日間のことを話した。

 真っ青な顔で聞いていたサチが私の手を取り言う。


「引っ越した方がいい。絶対に! ともかくもうこの部屋で寝るのはヤバいよ。引越しが決まるまではあたしの部屋に泊まっていいからさ。引越し初日からどんどん酷くなってるじゃん。次出てきたら本当に殺されちゃうよ」


 私は震えながらただ頷いた。


 管理会社に再び電話をし、退去する旨を伝える。入居から半年も経っていないので違約金を1カ月分払わなければならないが、なんとか支払って転居しないと本当にヤバい気がする。


「あたしもちょうど寂しかったから、長くいてもいーよ!」


 サチはこんな風に慰めてくれた。カラカラ笑うサチは本当いい子だ。サチの部屋で私は久しぶりに心地よく眠る事ができた。


 二、三日サチの部屋に居候させてもらったけど、流石にいつまでもいることはできなかったので、私は再びマンションを探すことにした。


 今度は絶対変なマンションには住まないと決め、不動産屋を回る。そうだわ、新築マンションにすればいいんだ!

 家賃は少し高いけど、もうあんな思いをするのは嫌!


 何軒か内覧した結果、新築のまだ人があまり入ってないマンションに決めた。わざわざ前に立ってたアパート内での事件事故の有無まで確認した。


 これで、もう安心。

 決めると同時に引越し業者に頼み、土曜日の昼間にあの部屋から荷物を全部持ってきてもらった。


 荷物を運び込んだ部屋で手伝ってくれたサチと引っ越し祝いをする。


「これで、なんとか普通の生活が出来るよ。ありがとね、サチ」


「いいってことよー。しかしやっぱり新築が一番だね、あたしも引っ越して気分変えよっかな」


 和気あいあいお酒を飲む。今度のマンションは駅から少し歩く立地だけど、ぐっすり眠れる方が絶対いいもんね。


「そうした方がいいよー。それより明日はカーテン買いに行くの付き合ってー」


「引っ越しも手伝わせておいて、買い物もかい!」


「どうせ、休みに会う彼氏もいないんだから、いーじゃん!」


「ぐっ、痛いところを。ま、いいけどねー」


 お酒も回り眠くなってくる。なんにも考えず寝れるってのはやっぱりいい。


「じゃーそろそろ寝よっかー、電気消すよー」


「はーい。あ、そういえばさ、昨日ネットで見たんだけど、エミが前に住んでたマンションあるじゃん、あのバラバラ事件の」


「嫌なこと思い出させないでよー」


 とは言いつつ、そのあとのマンションでの事が大きすぎたので、そこまで印象には残っていない。


「まーまー、終わったことなんだから。でさー、あの事件が起きた部屋にあった冷蔵庫ってどうなったか知ってるー?」


「冷蔵庫? なんで?」


「バラバラになった身体が入れられてた冷蔵庫、手違いでリサイクルショップに出されて、流通しちゃってるみたいだよ」


「へー、人が入ってた冷蔵庫なんて、気持ち悪いねー」


「本当だね、呪われそう!食べられた体の一部を探して、夜な夜な冷蔵庫から這い出してくるみたいだよー」


「あー、もうなんで寝る前に怖い話すんのよー」


「えーもう関係ないんだからいいじゃん! 」


「ちなみに、エミんちの冷蔵庫はいつ買ったのー?」


「バーカ、不安にさせようったって無駄よー、早く寝ましょ」


 まったく、サチも変なことばっか言うんだから。

 でも、あの冷蔵庫って確か事件の後に買ったような。

 まぁ、そんなの噂でしょ。噂。


 さ、明日のために早く寝ようっと!






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