第4話 白💨

 『おねーちゃん。今巷で人気のマシュマロキャッチゲームしよ』

 「何それ?あー、わかった。手で投げたマシュマロを口でキャッチすんだろ?」

 『そう。でも手は使わないの。これで飛ばす』


 コッコは手に持っている玩具のパチンコを見せた。


 「ゴムの力で飛ばすのか、面白いね。お姉ちゃんこうゆうゲーム得意だよ」

 『3回以内にキャッチできたらサンダーパフェ奢ってあげる』

 「本当か!!約束は守れよ、絶対だぞ!」

 『そのかわり失敗したらセルキーの物真似して』

 「ぐ……。それだけは……」


 『やらないの?』

 「うぅん……や、やるよ。やってやらぁ!」


 1投目


 「よし、こぉい!」

 『いくよー』ビュン


 パチィィィン!!(ルルの眉間にHIT!)


 「いったあああああ!!」


 予想以上の威力と痛みに、思わず手で顔を覆うルル。

 淡々と二発目を準備するコッコ。


 2投目


 『次行くよー』

 「えっ、あっ、ちょっとま」


 ビュン

 バチィィィィン!(ルルの右目にHIT!)


 「あああ目がああああああ!!」

 『ぶふぅっ』


 ルルのリアクションがツボに入ったコッコ。

 笑いを堪えながら3発目をセット。


 『おねーちゃん……ふふっ。ら、ラストー』

 「ちょっと待てぇ!いってぇぇー、くっそー。

  おい、ちゃんと口狙えよくちー!」


 3投目


 ビュン

 バキぃィィィン!(ルルの前歯にHIT!)


 「うごおあああああ!」

 『うぶぅっ!あはははっ!はっはw』


 口を押えながらもんどり打つルル。

 腹を抱えながら肩を小刻みに震わすコッコ。


 『お、おねーちゃん。し、失格w』

 「うぅぅ。納得いかねー」 


 『ほら、罰ゲーム。セルキー※の真似やって』

 ※セルキー:アザラシの毛皮を被った妖精。脱ぐと人間の姿になる。


 「しょうがねーな……はー、やりたくね」


 ルルは四つん這いになり、顎と唇を突き出した。


 「オオウ!!おぅっ。おぅっ。ぐぅるを!!おううう!魚はっげーん!」

 『あっはっは!はーはっは!ひひひっ。つ、次、皮脱いだバージョン』

 「……汗くっさ!!あせもできちゃったぁ」

 『あっはははは!バカじゃんwwまた皮被ってw』

 「もぞもぞ……オオウ!!おうっ!うほっうほぉぉぉ!!イカくれーー!!」

 『あーーーっははは!!おね、おねーちゃん、し、白目剥きすぎぃww』


 ミザリー「ルル、あなた何やってるの?」


 ルル「うわあああ!見るんじゃあねぇぇぇ///」

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