壮大なヒロイック・ファンタジーの世界に、しばし酔いしれて

姿かたちも、言葉も、価値観も違う多彩な民族が暮らす架空の世界。
壮絶な生い立ちの誇り高き騎士。
化け物のような生き物と心を通わせる異国の少女。
少女を見守る冷静沈着な戦士の兄。
人と動物が混じり合ったような姿の不思議な種族。
戦場で敵の軍を打ち砕く呪いを繰り出す魔術師たち……

よくぞここまで、と唸りたくなるほど練り上げられた世界観に圧倒されました。

そして、何と言っても秀逸なのが、荒涼たる沙漠を舞台に幾度となく繰り広げられる戦いの場面。
昨今のラノベにありがちなカタカナの擬音語にまったく頼ることなく、スピード感あふれる戦闘シーンを描く作者さまの文才に脱帽です。

戦場を駆けまわる馬ならぬ幻想の生き物たちも、見た事もないはずなのに、頭の中にその姿が浮かび上がる程。

「グイン・サーガ」や「エターナル・チャンピオン」シリーズなど、硬派なクラシック・ファンタジーがお好きな方は必読です!

今後も楽しみながら読ませて頂きますね。

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