第7話発覚

「さて、どうすればいいのか……リーナ、おいで!」


 カイ・レッドは、カイコになった彼女に、手をさし出す。カイコは、カイの手のひらののった。左手で、ベンチに散らばっているリーナの服を彼女のバックにしまう。ぱんつをつまみ上げる時は少し恥ずかしかった。


「カイ」


 まだ、リーナの声が小さいので、自分の左肩に彼女をのせる。


 ミシッという音がしたあと、ドアを叩く音がして、サブリーダーのナリーナ・ジェリービーンの「どうかしたの?」という声が聞こえた。どうやら、メンバーみんなが来ているよう。


「リーナ、みんなに言ってもいいな」

「ウン、シカタナイネ」


「開けていいよ。ただし、静かにね」と言いつつも、カイは、肩の上のリーナが風圧で飛ばされないように、両手で覆った。


ギー


 ゆっくりとドアは引く。入ってきたのは、エレン監督以外のリーナ軍のメンバーだった。物事に鋭いエリエンが一歩前に出る。


「私たち、最近、リーナの様子が変だと思ってたの。そして、今日は、カイがそわそわしてる。リーナはどこ?私たちに秘密を見せて!」


「驚くなよ、これがリーナだ!」


カイが両手を離し、カイコになったリーナの姿が現れると、数名の悲鳴が響いてた。気丈にも、エリエンは手を振るわせながら、リーナを指さす。


「まさか、カイコがリーナ?」

「静かに!リーナ、なんか言ってくれ」

「リーナヨ。カイコニ ナッチャッタノ」

 

 リーナの声は小さすぎだから、俺から彼女に聞いた話をするね。

 








 



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